白熱する駆け引き
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ルの遊び心ってやつがわかったみてえだな!」
「うん、ここに来たときはお父様の娘として勝たなきゃ勝たなきゃ……って思ってたけど。ちょっとずつそんな私を大事に想ってくれる仲間がいるって思いだせたから」
「そうだ、それがトレーナーとしてポケモンバトルで語るってことだ! ほんのちょっとのやり取りでも、さっきの一撃が嬢ちゃんがこのバトルフロンティアで何を感じたのかがビリビリ伝わってくるぜ! 芒に月、『サイコウェーブ』!」
「避けて、ルリ!」
壁際からルナトーンが不思議な念波を出す。まっすぐではなく不規則に曲がりくねって飛んでくるそれからマリルリは逃げようとしたが、直前で不意に軌道を変えた念波にぶつかってしまった。
「リル……」
「おおよそ6割ってとこか。悪くねえ威力だ」
「やっぱり強い……でもルリもパワーアップしてるわ! もう一度『アクアジェット』!」
「同じ手は食わねえぜ、『ロックカット』だ!」
再び距離をつめようとするマリルリに対して、ルナトーンは体の表面を破壊して、より細い三日月になる。そして体を投げられたブーメランのように横に回転させながらフィールドを飛行し、距離を離していく。追いつくことのできないマリルリを見て、ゴコウは愉快そうに笑う。
「防御力を上げ、更に素早さも上げて徹底的に攻撃を防いで『サイコウェーブ』の運に託す。これが芒に月の本気の戦略ってやつよ!」
「速い……なら、『ハイドロポンプ』!」
「悪ぃが芒に月にはお見通しだぜ?」
マリルリがルナトーンの移動する先を予想して尻尾から大量の水を放つ。しかしルナトーンはあらかじめそれがわかっていたかのように停止した。何もないところを水が飛んでいく。水が壁に当たって弾けフィールドの地面全体を濡らしてからようやく、止まっていたルナトーンが動く。
「さあいくぜ、二回目の『サイコウェーブ』!」
「さっきよりも大きい……ルリ、『身代わり』!」
ルナトーンが眼を見開き、さっきよりもさらに巨大な念波を飛ばす。直接避けるのは難しいと判断して、マリルリは水で出来た自分の分身を作る。しかしそれすらも予見していたように念波は身代わりを避け、本体に直撃した。マリルリの体が跳ね飛ばされ、何度もバウンドする。ようやく止まって何とか起き上がろうとしたが、叶わず倒れてしまった。
「どうよ、これが芒に月のマックスパワーだ!」
「ありがとう、ルリ。今の攻撃……ただの『サイコウェーブ』じゃない。『未来予知』も使ってたよね」
「気づいたか。拳を受ける直前に使ってな。もうマリルリの行動は芒に月にはわかってたってわけさ。ここでマックスパワーが出るとは儂も運がいいな」
「運がいい、ね。確かにゴコウさんのルナトーンはこの前の時もずっと強い念
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