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ケッコン協奏曲 〜赤城〜
2.大淀、演習場に立つ
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フフフフフフ……!!! とは口に出せず。

「それじゃあ、あとで提督に進言して、さっそく演習に出てみましょう!」
「いいんですか?」
「いいんです! 鉄は熱いうちに急いで打つジャスティスですから!!」
「ありがとうございます!!」

 そうして私達はその日のうちに、提督に演習の許可をしてもらい、演習場に出た。

 『大淀、演習場に立つ!!』このニュースは青葉さんの号外によって、またたく間に鎮守府を駆け巡り、遠征帰りの電さんや集積地さん、外出前のロドニーさんをはじめとしたこの鎮守府の主要メンバーが知るところとなった。

「大淀さん、ついに演習はじめたのです!?」
「ええ! 電さんも演習のお相手をおねがいします!」
「はいなのです!!」

 そして演習場に集まったみんなが、大淀さんの練度向上に尽力してくれた。電さんと球磨さんは雷撃戦、天龍さんは私との演習で培った対空戦……

「いいか。初弾から当てようとするな。何よりもまずは夾叉を狙っていけ」
「はい!」
「口径が大きかろうが小さかろうが基本は変わらん。水上機を活用した観測射撃も積極的に狙うんだ」
「はい!!」

 ロドニーさんと戦艦棲姫さんは戦艦らしく、砲撃戦。

「水上偵察機と私たちの艦載機では運用方法は違いますが……お力になれる部分も多いと思います」
「やはりまずは、自分の周囲のすべてを捉えるところから……」
「はいっ!」

 鳳翔さんと私は、水上機の運用方法……みながそれぞれ、大淀さんの練度を上げるため、自身の得意分野を、大淀さんに惜しみなく伝えた。

「みなさん……ありがとうございます! ありがとうございます!!」
「いえ。みんな、あなたにお世話になってますから」
「そんな……私は今まで、みなさんに戦いを任せっきりだったのに……」
「いや。オオヨドが後方でしっかりと鎮守府運営をしてくれていたから、私たちは安心して戦いに集中できたんだ」
「ロドニーさん……」
「そうクマ。だからみんな、大淀に感謝してるクマ!」
「だから、電たちはみんな、大淀さんの力になりたいのです!!」
「球磨さん……電さん……ぐすっ……みなさん、ありがとう……ッ!!」

 ……私には、見える。

 みんな大淀さんに対して、思い思いの激励と感謝の言葉を述べているが……

「だから大淀さんよ! 頑張ろうぜ!!(早くケッコンするためにな!!!)」
「練度をいっぱい上げるのです!!!(早くケッコンするために!!!)」
「そのための助力、このロドニーは惜しまん!!!(早くケッコン! ケッコン!!)」

 私の耳には聞こえる。みんなの真の目的が……

「ええ。だから、がんばりましょうね(お祝いの時の献立は何にしましょうか……)」

 鳳翔さん、気が
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