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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic26-B聖王のゆりかご攻略戦〜Prologue for Episode X〜
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直後、直上に気配を感じ取って見上げてみれば・・・

「破ッ!」

――勇猛果敢――

ヴィヴィオが虹色の魔力を付加した右拳でバリアを打ち付ける瞬間だった。拳がバリアに打ち込まれると、一切の抵抗を受け付けないというほどにアッサリと砕いて、そのまま私とフェイトちゃんの間に落ちて来て、床に拳を打ち付けた。

「「くっ・・・!」」

足が浮くほどに強烈な衝撃波が周囲に発せられた。ほんの一瞬だけど体が強張った。その隙を、仮にも古代ベルカ時代において最強と謳われた聖王女オリヴィエの遺伝子を持つ、ヴィヴィオが見逃すわけもなく・・・。

――剛毅果断――

両脚に魔力付加をしたヴィヴィオは跳んで、「きゃっ!」右脚で私を、「ぐぅ!」左脚でフェイトちゃんを同時に蹴った。私たちは咄嗟にデバイスを盾変わりにしたことで直撃だけは防いだけど、その威力によって踏ん張りきれずに蹴り飛ばされた。でも今度は壁に叩き付けられないように飛行魔法を発動して無理やり止まる。

「いっつ・・・」

“レイジングハート”の柄を握る両手が痺れる。ここまで重い一撃を受けたことなんて、数えることくらいしかない。ヴィヴィオは左右に居る私とフェイトちゃんを横目で何度も見ながら警戒中。こちらから攻撃を仕掛けるだけの隙が見付け出せない。

「「ヴィヴィオ!」」

「・・・?」

――勇猛果敢――

名前を呼んでもヴィヴィオは反応せず、小首を傾げるだけですぐに両手に魔力を纏わせて、ゆっくりと伸ばしたままの腕を胸の位置にまで上げた。

――驚浪雷奔――

目にも留まらない速度で外側に振られた両拳から高速で放たれたのは直径2mほどの衝撃波。私とフェイトちゃんはそれぞれ回避行動を取って躱して、思わずデバイスをヴィヴィオに向けそうになるけど、なんとか思い留まった。

「ヴィヴィオ、お願い! 話を聴いて!」

「私の名前はヴィヴィオではありません。私の名前は・・・、名前は・・・、名前?」

本当に判らないって風に呟くヴィヴィオに手を伸ばそうとした時、「なのは!」フェイトちゃんに名前を呼ばれた。フェイトちゃんはヴィヴィオにリングバインドを六重ほど掛けたから、私も「レストリクトロック!」でヴィヴィオを拘束する。

「プライソン! ヴィヴィオの洗脳を解け! 今すぐにだ!」

フェイトちゃんが声を荒げる。床に倒れ伏してたはずのプライソンはいつの間にか立ち上がっていて、私のバインドもすでに破壊済み。

「残念。俺はあくまでオマケで、本件の総指揮を担当しているのはガンマだ。俺を倒せばプリンツェッスィンは元通りになると思ったか? 馬鹿め。なら俺がこんな戦場に居るわけがないだろう。八つ当たりとしてもう1発撃ち込んでおくか? どうせ徒労に終わる」

なんてことを
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