93部分:動きはじめた時その四
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オーヴァ、ミュラー、剣客としてアイヒマン・・・皆恐るべき者達です」
オルエンの言葉にリーフは嘆息した。
「将にフリージ軍の総力だね。しかも重歩兵中心のフリージらしいよ。歩兵戦で知られた人が多い。かれど一人抜けているんじゃ?」
「それは・・・・・・」
口籠るオルエンに代わってフレッドが言った。
「ラインハルト将軍ですね」
「うん。確かオルエンのお兄さんに当たる人だよね」
「はい。剣技、魔力共に他者を寄せ付けず戦術指揮はイシュトー王子に匹敵するとさえ言われています。その上正義を愛し騎士道を重んじられ正に非の打ち所の無い方です」
「おそらくセリス公子も今色々と考えておられるのだろう。かなり情報を収集されておられるようだしね。・・・・・・けれどつらい戦いになるだろうね」
「はい。それに我等はまだレンスターの西半分を解放したに過ぎません。コノート、マンスターの国力は高く戦力をすぎにでも回復させるでしょう。この度オイフェ殿が全ての将に上級職に昇格するよう指示を出されたのは兵力に優勢で将も揃っているフリージ軍に対抗する為だと思われます」
「そしてかなり質の高い武具を買ってるね。銀の武器や魔法剣、、高位の魔道書に杖・・・・・・。今まで集めた資金を惜しみ無く使っている」
「それだけではまだ・・・・・・。イシュタル王女は戦術指揮におかれてはイシュトー王子には引けを取られていますが魔力は十二聖戦士魔法騎士トードすら遥かに凌いでいると言われています」
「それも解かってるよ、皆も。けれどここで負けるわけにはいかないだろう」
「はい」
リーフの言葉に三人は頷いた。その直後新しく入ったアサエロに酒と料理を勧められ特に白葡萄酒を飲んだオルエンが軍服を脱ごうとしフレッドがそれを止めもみくちゃとなった。すると隣で蜂蜜をたっぷりとかけたケーキを食べようとしたティニーにぶつかり三人は服を蜂蜜でベタベタにした。悪い事は重なり足を滑らせたラクチェがロベルトの頭に西瓜を一個丸ごと落とし彼は瀕死の重傷を負った。
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