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転生とらぶる
ガンダムW
1638話
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麗に逃げられるとは思わなかった。……いると思うか?」

 何に、と口には出さないが、それでも凛は俺の言いたい事が分かったのだろう。すぐに頷きを返す。

『間違いなくいるでしょうね。……それを考えても、逃げ足は速いと思うけど。台所にいる、黒くてカサカサ動く奴みたいに』
「……お前の家にいたのか? 俺が呼ばれた時は、綺麗に台所を使っていたと思うけど」
『いないわよ! 失礼ね』

 そんなやり取りを交わしつつ、いると断言された存在……連合軍に潜むスパイ、もしくは情報を流している存在を疎ましく思う。

「とにかく、俺達は船に戻る。連合軍の方に、このコロニーを占領する面子を送るように言ってくれ」
『もうサリィが準備させてるわよ』
「なるほど。さすが有能だな」

 もっとも、有能だからこそ俺達シャドウミラーとの連絡役に選ばれたのだろうが。

『ええ。それと、広報部隊も送る用意をしているわ。コロニーの中の人達は、バートン財団に切り捨てられたんでしょう?』
「そうなるな」

 勿論バートン財団にとっても、人材という意味ではコロニーの住民を切り捨てたくはなかっただろう。
 だが、デキム達が逃げるのに猶予は殆どなかった。
 俺達がこのコロニーに攻め込むよりも前に、この宙域を離れておく必要があったのだ。
 そう考えれば、一緒に連れて行ける人員には限界があったのだろう。
 まぁ、俺がそこまでバートン財団の心配をしている必要はないか。

「じゃあ、そっちに戻るな」
『ええ』

 その言葉を最後に、通信を終える。

「五飛、デュオ、コロニーを脱出するぞ。占領に関しては、連合軍に任せる」
『分かった。……けどよ、このコロニーにはバートン財団と関係ない奴もいるんだろ? その人達ももしかして……』
「心配するな。連合軍はコロニーに対して宥和政策を執っている。それに、このコロニーにいるのはバートン財団に切り捨てられた奴等だ。多少話を聞く事はあるかもしれないが、無茶な真似はしないだろ」

 ここで下手にコロニー市民に反感を抱かれるような真似をした場合、下手をすれば他のコロニーまでもがOZ側に付く可能性も否定しきれない。
 特にコロニーの内の1基がレディ・アンの色気にやられてあっさりとOZ側に付いたからな。
 幸いというか、今のところ明確にOZ側についたと声明を発表したコロニーはあのコロニーだけだが、当然OZも他のコロニーに接触している筈だ。
 そうなると、ここで下手な真似をすればどうなるか……考えるまでもない。
 セプテムやその周辺の人物も、当然その辺りについての事情は予想出来る筈だし、無茶な真似をする事はない。

『そうか。ならいいけど……』

 デュオは言葉を濁す。
 まぁ、元々デュオがシャドウミラーに参加
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