お姉ちゃん!?
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が傾きかねない。なんとしても阻止しなければならない。そのために各ギルドの精鋭たちを召集したのだろう。
「できることならばあらゆるギルドに依頼を申し込みたかったのだが・・・」
「今の状況だと・・・ね」
最近フィオーレの至るところで山賊やら海賊やらが躍進しており、魔導士ギルドや傭兵ギルドがその対応に追われている。なのでここにいる面子が揃ったことすら、驚くべき点でもある。
「こんな機密情報、知ってる人が少ない方がいいんじゃないの?」
「結果論ではあるけどね〜」
ただ、人数が少ないことは悲観するようなことばかりでもない。この事を知っている人数が少なければ、情報を漏らしたのが誰なのかの特定も行いやすい。そんなスパイみたいな人がいない方がいいんだけど。
「だが、いつ向こうが攻めてくるのかもわからずに待ち続けなければならないのか?」
「それは・・・」
リオンさんの問いに言葉を詰まらせるアルカディオスさん。これだけのメンバーが揃っているのは非常に好ましいことだと思うのだけれど、向こうがいつ攻めてくるのかわからないと、どれだけ万全の準備ができるのか、心身的な疲労はどうなのかが重要になってくる。失敗することが許されない、重要な依頼なのだから。
「調べようもないし、グループを別けて休み休み守りを固めるのが妥当なんじゃないか?」
「それしか方法はないよね」
敵の居場所もわからない、効果的な対処法も思い付かない。そうなればこれしか方法はないだろうと思っていたところ、一人の人物が待ったをかける。
「それならいい方法があるぞ」
「は?」
「グラシアン?」
三大竜の一人、幻竜グラシアンさん。彼が全員に聞こえるようにそんなことを言うので、一瞬で視線が彼に集まる。
「うまくいけば、敵のアジトを特定できるかもしれないぜ」
第三者side
人々が賑わいを見せる首都クロッカス。その騒がしい街の中を、数人の男たちが歩きながら、周囲をチラチラと観察している。
「相変わらず、危機感のない連中だな」
いつも通りの笑みを見せながら買い物や観光をしている人々を見てそう呟く真っ黒な髪に真っ黒な肌をした全身黒尽ぐめの男。
「妙なことを口走るな。誰に聞かれているのかわからないんだぞ」
その男の前・・・男たちの先頭に立ち歩みを進めていく赤黒い髪をした男が周囲の人間に聞こえないほどの声でそう注意する。
「いいじゃねぇか、こんな緩みっぱなしの連中に聞かれたって、冗談としか思わねぇよ」
「それもそうか」
後ろに数人の男たちを引き連れている彼ら、実は今回シリルたちの相手となる、国王暗殺を企てている組織の中心的人物なのである。彼らは
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