お姉ちゃん!?
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リオンさんから衝撃の事実を聞いた俺たちは、さっきまでの和気あいあいとした雰囲気から一転、ピリピリとした緊張感のある空気へと変化していた。
「皆のもの、待たせた・・・なんだ、この空気は」
ようやくやって来たアルカディオスさんは、この重苦しい空気に思わず目を細める。だが、さすがは国王に仕える騎士団の団長、すぐに事態を察し、言葉を紡ぐ。
「皆聞いている者もいるかもしれないが、我々は先日、国王の命を狙う輩の襲撃を受けた」
「「「「「!!」」」」」
アルカディオスさんの言葉に全員が目を見開く。リオンさんから聞いていたのよりも、事態はさらに先を行っていたらしい。
「入ってくれ」
彼の指示で扉が開くと、そこから中に四人の人物たちが入ってくる。
「餓狼騎士団の皆さん!!」
「あんたたち・・・」
「そのケガ〜」
以前ウェンディとルーシィさんとユキノさんの救出の際に交戦したという餓狼騎士団の皆さん。しかし、彼らは五人だったはず。一人・・・それも、リーダー格だったカマ使いの男性がいない。
「お姉ちゃん!!」
ただならぬ緊張感の中、その空気を全く気にすることなくケガをしている餓狼騎士団の一人に向かって走り出す人物がいた。
「あら、久しぶり、サクラ」
その走り出した人物は俺の愛弟子になっているサクラ。飛び込んできた彼女をギュッと抱き締めたのは、薄い桃色の髪をしたコスモスさんだった。
「久しぶりね、サクラ」
「カミカさん!!久しぶりです!!」
コスモスさんに抱き締められている少女の頭を撫でているカミカさん。それに少女は頬を緩めているが、俺たちは何が起きているのかわからず顔を見合わせる。
「えっと・・・サクラ?」
「二人とはどういう関係なの?」
今がそれを問う時じゃないのはよくわかっている。でも、聞かずにはいられないだろう。他の人たちも気になっているだろうし。
「こっちがお姉ちゃんで、こっちはその友達です」
「やっぱりそうなのか」
サクラが俺たちのところにやって来た時に、姉の仕事に付き合って大魔闘演武を観戦していたって話だった。言われてみると、コスモスさんと髪色や目元が似ている気がする。彼女がサクラのお姉ちゃんだったのか・・・後で挨拶しておくか。
「話を続けていいか?」
「ごめんなさい、大佐」
「失礼しました」
「すみませんでした!!」
話を遮られたアルカディオスさんが不機嫌そうな表情で彼女たちに問い掛けると、三人は軽く会釈して謝罪を行う。
「実は先日の襲撃で王国兵、餓狼騎士団の五人にも多大なる被害が出た。不幸中の幸いで、なんとか陛下だけは守り抜くことができたのだが」
「あの・・・」
話題を戻し、先日の襲撃の話へと話題を戻したアルカディオ
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