第四十六話 対策その八
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「ああしたことがあったけれど」
「そのことは気にしてないから」
「じゃあ今度はね」
「佐世保ね」
「あそこに行きましょう」
あの街にというのだ。
「それで海自さんの基地観ましょう」
「ええ、私も姉さんも海自さん嫌いじゃないしね」
「むしろ私は好きね」
「そうなの」
「海が好きでその海を守ってくれている人達だから」
それ故にというのだ。
「好きなのね」
「そうなのね」
「そう、だからね」
「今度も」
「二人で楽しみましょう」
「わかったわ、それじゃあね」
「また会いましょう」
笑顔で言葉を交えさせてだった、優子は優花との電話でのやり取りを終えた。そしてすぐに龍馬にも電話をかけて話した。
「その時はね」
「俺もですか」
「お友達としてですね」
「あいつの相手の人を」
「見極めてね」
「そうします、ただ」
ここで龍馬はこんなことも言った。
「俺男ですから」
「相手の人になのね」
「あいつの彼氏とか元彼とか」
「誤解されるかもっていうのね」
「そうなりませんか?」
「そのことも話すことよ」
「友達、ですか」
龍馬はここで自分が優花にとってどうした存在であるのかを自覚した。そしてそのうえで優子に対して応えた。
「つまりは」
「そうよ、疚しいところはないわね」
「そのつもりです」
はっきりだ、優花に答えた。
「それは」
「それならよ」
「その人ともですか」
「普通に付き合えばいいわ」
「相手の目をですね」
「正面から見てね」
そうしてというのだ。
「会えばいいわ」
「そうですか」
「その時はね」
「疚しいところがないのなら」
「それをはっきりと見せればいいのよ」
これが優子の返答だった。
「君の場合はね」
「そうですか」
「ましてあの娘が元は男の子だったなら」
「問題ないですか」
「そうよ」
まさにというのだ。
「貴方達は友達だから」
「そういえばその相手の人には」
「優花のことをお話するでしょ」
「それが出来る人かどうかを見極めるから」
「そこで誤解されてもね」
それでもというのだ。
「いいでしょ」
「はい、確かに」
「真実は後でわかるから」
だからこそとだ、優子は龍馬に話した。
「いいのよ」
「そうなりますね」
「そしてね」
優子は龍馬にさらに話した。
「貴方達の友情のことも理解して受け入れてくれる」
「そうした人ならですね」
「貴方もいいわね」
「はい、ただ友情と恋愛は別ですよね」
龍馬は考える顔になって電話の向こうの優子に問うた。
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