第七幕その五
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「赤ワインの」
「ワイン風呂ですか」
「そうです」
「ああ、今日はワイン風呂なの」
アンもそのお話を聞いて言います。
「私あのお風呂も好きなのよね」
「それでは」
「ええ、楽しませてもらうわ」
「サウナもですね」
「水風呂もね」
アンはくすりと笑ってこちらもと言いました。
「是非ね」
「わかりました、では」
「そしてお風呂上がりはね」
アンはにこにことしてそちらのお話もしました。
「林檎ジュースを飲むわ」
「ではそちらも用意します」
「それではね」
「ようやく戻ってくれましたから」
メイドさんは少し苦笑いになってこんなことも言いました。
「また飛び出られて」
「だってこうした時はね」
「いてもたってもいられないからですね」
「ええ、いつもそうだけれど」
アンの場合はです。
「今回もそうだったわね」
「そうです、出来ればです」
「この国に出来るだけなのね」
「いてくれた方がいいのですが」
「国家元首だからね」
「そうです、まあアン王女ですから」
メイドさんはそのアンを見てまた苦笑いになりました。
「何かあればですね」
「そう、動かないと気が済まないから」
「今回も出られましたね」
「そうさせもらったわ」
「そのことは言っても仕方ないですか」
「私のこの性分はね」
いざという時はいてもたってもいられなくなって飛び出るその性分はです。
「変わらないかも」
「では私達はその間は」
アンがいない時はといいますと。
「お国をお護りします」
「そうしてくれるのね」
「王女がご自身の為に国を出られることはないので」
いつもウーガブーの国の為です、中で解決出来ないとなるとそれこそすぐに国を出てそうして冒険をして国の問題の解決の為に必要なものがあればそれを手に入れたり助けてくれる人をr連れて来たりするのです。
「いいのです」
「そうなるのね」
「最初はオズの国征服でしたが」
アンが最初に国を出た時はそうでした。
「今はそうしたことは考えておられないですから」
「征服なんてね」
今のアンにとってはです。
「何の意味もないから」
「オズの国は皆のものですね」
「オズマ姫が国家元首でね」
そのうえでというのです。
「皆のものよ」
「では」
「ええ、だからよ」
「この国の為に」
「外に出ていくわ」
これからもというのです。
「それ以外では、要請がないと行かないわ」
「私達から」
「そう、貴女達も我儘で呼んだりしないから」
アンはドロシーに応えました。
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