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フロンティアを駆け抜けて
賽は投げられた!
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バやアルカ、ドラコについてどう思っているなどを話した。ドラコとはお互いに実力を認め合って仲良くなれそうだが、ダイバアルカとは昨日の夜のこともあって接し方に悩んでいた。特にダイバは男の子だし大体一緒に行動しているのでどうすればいいか相談したのだ。母親もあまりサファイア以外の男の人と一緒に行動したことはないらしく、女の子としてどうすべきかみたいな話はされたがどう仲良くなればいいかはわからないらしい。それでも、彼女の経験から来る言葉のおかげで少し迷いは晴れた。

「『その子たちは昔の私……ボクがそうだったように、心に傷を負ってるんだと思う。でも、ジェムが心から仲良くしたいと思って接すれば少しずつ変わっていけるはず』……きっとそうだよね、お母様」

 思いを固めながら体の汗をさっぱりと流して、ジェムは風呂場から出る。そういえばダイバは昨日この部屋に戻ってこなかったようだった。体を拭いて替えの下着を身に着けたところで、強い喉の渇きを感じた。思えば昨日ずっと喋っていて、そのままお風呂に入って汗を流したのだから当然ではある。

(確か、冷蔵庫にジュースがあったよね)

 そこそこいいホテルだからこそなのだが、この部屋には小さな冷蔵庫が備え付けられている。そこには何本かのドリンクが入っているのをジェムは知っていた。熱気の籠る脱衣所から出て、冷たいジュースを取りに行こうとして――

「あ」
「……朝からお風呂?」

 そこには、いつの間にか部屋に戻って来たダイバがいた。ジェムの格好を一瞥したが特に気にせず、冷蔵庫から瓶ジュースを取り出して飲み始める。数秒硬直した後ジェムは飛びのくようにして脱衣所に戻った。ダイバは挙動不審なジェムに呆れた声を出す。

「……何してるの?」
「な、なんでもないわ!」

 ダイバが部屋に戻ってきていなかったので完全に油断していたジェムは恥ずかしくて洗面台のコップを使い水をがぶ飲みする。冷水で頭を冷やしひとまず喉の渇きを癒してから服をちゃんと着て、とりあえず脱衣所から部屋の中に戻った。

「えっと……いきなり出てきてごめんね、びっくりしたよね」
「いや、別に……」
「でもほら、ちゃんとお洋服着てなかったし……」

 全く気にしていないダイバになんとなくもやもやして食い下がるように言うジェムだが、ダイバは帽子の鍔を抑えながら被せるように呟く。

「お風呂あがりの格好なんてどうでもいいよ。そんなことより、今日も二人でシンボルを集めなきゃいけないんだ。早く挑戦しに行こう」
「えっ……? う、うん。ちょっと待ってね!」

 どうでもいいと言われたこと以上に、ダイバがジェムがシンボルを集めることについて口に出したことが驚きだった。今まではジェムと一緒に行動するうえでこちら
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