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転生とらぶる
ガンダムW
1637話
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という判断をするような性格をしている……とかなら、議事堂とかにいてもおかしくはない。
 だが、俺が知っている限りデキムの性格というのは典型的な小悪党に近い。
 少なくてもエレガントさという意味では、トレーズとは比べものにならないだろう。
 そんなデキムが、大人しく議事堂にいるのかと考えれば……ああ、でも自分の権威を他人に見せつけるのは好きなんだし、そういう意味ではもしかしたらいるのかもしれないのか?
 ともあれ、いない可能性の方が高いが、だからといって調べない訳にもいかないか。

「デュオ、五飛、俺はちょっと議事堂の中を調べてくる。一応敵は全部倒したんだし、問題ないだろうが、どっちかはこっちに残ってMSの護衛を、もう一人は俺と一緒に来てくれ」
『あ、じゃあ俺が行くよ。何かを探すとか、そういうのは結構得意だし』
『なら、俺はここで待っていよう。……もっとも、この戦力差でバートン財団が何かを考えるとは思えないがな』

 結局はデュオが俺と一緒に来る事になり、五飛がここで俺達のMSを守りながら待つ事になる。
 俺も特にそれに異論がある訳でもないので、トールギスから降りるとすぐにデュオと合流して国会議事堂の中へと入っていく。

「敵がいたらどうするんだ?」
「そうだな、出来れば殺すな」
「お優しい事で」

 そんなデュオの言葉だったが、別に俺が優しいとかそういう理由で殺すなといった訳じゃない。
 既に戦いの趨勢は決まった。
 この状況で無意味に敵を殺すような真似をした場合、連合軍の中でも俺達の存在を面白く思っていない奴に妙な手を出される可能性がある。
 勿論それでどうにかなる程にシャドウミラーと連合軍……中でもトップ3人との関係は決して脆いものではない。
 だが、ここで無意味に事を荒立てるような真似をして、向こうに攻める口実を与える必要もないだろう。それに……
 懐から出したように見せ掛け、空間倉庫から取り出した銃を素早く撃つ。
 周囲に銃声が響くと同時に、少し離れた場所にあった物陰からこっちを狙っていたバートン財団の兵士が崩れ落ちる。
 議事堂だけあってかなり高級な絨毯が敷かれているんだが、その絨毯には思い切り血が染みこんでしまっていた。
 まぁ、俺の絨毯じゃないしいいんだけどな。

「おいおい、殺さないんじゃなかったのか?」
「生きてるだろ?」

 痛みに呻いているバートン財団の兵士に視線を向け、デュオに言葉を返す。
 ……ちなみに原作だとバートン財団ではなくマリーメイア軍という呼称だったんだが、この歴史ではマリーメイアはまだ存在を明らかにしてはいない。
 それもあって、マリーメイア軍という名称は一切使われていなかった。
 トレーズには、その辺り感謝して欲しいと思っても、決して俺は悪くない筈だ。

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