暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは『絶対零度の魔導師』
アージェント 〜時の凍りし世界〜
プロローグ
[3/4]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話
]Uまでの十二個が存在、今までに十個が発掘され、残り二つも所在は判明している。



「……と、まあこんな所だな。」

説明を受け、三人の魔法少女はそれぞれに思考を巡らせる。

(なんだろう……単純に世界を滅ぼしたいなら一個で十分だよね?)

(複数必要って事は……単純に使うつもりはない?)

(殺す気がないっちゅうことはつまり破壊が目的じゃない……って、思いたいけどなぁ……)

結論はでない。確かなのは、次は奪われるわけにはいかない。それだけだった。










《アージェント》にあるとある集落。伝統的な木造建築が立ち並ぶこの山間の村の片隅、ある家の戸を一人の少女がくぐっていた。

「暁人、いる?」

「エヴァか。何の用だ?」

応対するのは少年。暁人と呼ばれたその少年の返事はぶっきらぼうなものだった。

「冷たい反応ね。せっかくこんなに可愛い幼馴染みが来てあげたんだからさ、もうちょっと何かないの?」

膨れっ面で文句を言う少女――――エヴァ・ローズマリーは確かに美少女ではある。(自分で言うのはどうかと思うが)しかし、少年――――白峰暁人(しらみねあきと)にはそんな事は一切関係なかった。

「三度目は言わない。何の用だ?」

「……相変わらずツレないわね。」

そうは言うものの、薄々予想はしていたエヴァ。期待値が低かったために、そこまで落胆もしていない。

「ハイこれ。」

ポケットから自身のカード型デバイスを取り出し、ある文章データをホログラム表示する。

()()()()()()()()()()。必要でしょ?」

「……助かる。」

短く礼を言った暁人は、ペンダント状の待機形態をとる自分のデバイスを軽く叩き、データの転送を受ける。警備計画書を読むにつれ、だんだんと顔が険しくなっていく。

「……管理局のトップエースが三人か。奴等、余程俺が目障りなんだな。」

「そんな事言ってる場合?ランクで見れば三人とも暁人とそう変わらないのよ?」

「やってみないと分からないが……算段はあるし、確率もそう低くはないだろう。」

「ホントに?……まあ、暁人が言うからにはそうなんでしょうね。」

ここまでの会話で分かるだろう。彼、白峰暁人こそ、現在進行形でこのアージェントを騒がせている連続ロストロギア強奪犯、その張本人である。エヴァは管理局情報部に所属しており、そこから《スノウスフィア》の移送情報を流していた。

「これを奪えば残りは七つ……先は長いな。」

「……ねぇ、本当に十二個全部必要なの?」

「ああ……スノウスフィアは十二個全部揃って相互に安定させあう。……本
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ