82部分:合流その四
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した黒い軍服の騎士に守られながら自ら剣を振るい指揮を執っている。リーフはその姿を見て顔に明るさを取り戻していった。フィンはこれ程明るい表情の若い主君を今まで見た事が無かった。
「来てくれたんだ、僕達の為に・・・・・・。僕達を助けに来てくれたんだ!」
「はい・・・・・・」
ナンナが頷く。その顔が眩いまでに明るい。
リーフが一同の方へ振り向いた。皆満面に力強い笑みを浮かべている。
「全軍出撃だ。そして・・・・・・解放軍と共にフリージ軍を倒すんだ!」
「おお〜〜〜〜っ!」
一同雄叫びを轟かす。リーフが階段を駆け下りる。皆それに続く。
フィンは眼下の解放軍を見た。そこにはかって見慣れた青地に白い剣の旗が翻っている。
(遂に来ようとしている。長年待ち臨み続けていた時が・・・・・・・・・)
表情は無表情なものに戻っている。だがその青い瞳は輝きを増している。
(私のしてきた事は無駄ではなかったのだ。決して・・・・・・)
槍を握り締める。今は亡き主君キュアンより授けられた勇者の槍という逸品だ。
(私は戦う。そして・・・・・・!)
フィンも階段を降りていった。そしてリーフ達に追いついた。
それまで固く閉じられていたレンスターの城門が開かれた。そして喚声と共にそれまで立て篭もり守るだけだった
レンスター軍が武器を高く掲げフリージ軍へ突き進んでいく。
カリオンの剣が、ケインとアルバの槍が、ロベルトの弓が縦横無尽に動き回りフリージ軍の将兵達を薙ぎ倒していく。その動きは二月に渡る篭城戦で疲弊しきった者達の動きとは思えなかった。
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