ガンダムW
1636話
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ウイングガンダムのバスターライフル程の威力はないが、それも数機のMSを同時に撃破出来るだけの威力を持つ武器なのだから。
『ふんっ、汚い真似をする。手段を選ぶような余裕もなくなっているという事か』
五飛が吐き捨てるように呟く。
まぁ、それは間違いないだろう。
元々原作でも、バートン財団が動くのはこの戦いが終わって、更に1年という時間を必要とした。
だが、この歴史では連合軍に俺達が協力したという一点で、OZに対して優位に戦っている。……何だかんだと、ガンダムも2機シャドウミラーに所属してるしな。
そんな訳で、このまま流れに身を任せてもバートン財団がOZに勝つだろう連合軍を相手に勝つ……いや、そもそも戦いを挑む事すらできなくなると判断したのだろう。
それは決して間違ってる訳ではなく、冷静な判断ではあったが……だからこそ、デキムは焦ってしまった。
息を潜めていれば自分達の存在は露見しなかっただろうに、その焦りから行動に出てしまったのだ。
……まぁ、ナデシコ世界と違って俺に原作知識がある以上、内乱が連合軍の勝利で終わったらバートン財団についてはノベンタ達に情報を漏らしていただろうから、結果だけを考えれば、今動くのも決して悪い訳じゃなかったんだろうが。
「こっちを甘く見たのなら、それを破ってこっちの実力を見せつけてやればいいだけだろ。行くぞ」
そう告げ、ガンダム2機を引き連れながら港の中を進んでいく。
中には何隻かの宇宙船があるが、特に動いたり、こっちに攻撃してきたりするような様子はない。
実はバートン財団の宇宙船ではないのか、それとも戦力的に使えないと判断しているのか。
そのどちらかは分からなかったが、それでもこっちに攻撃するような真似をしないのは助かる。
そしてコロニーの中に入ると……
『げっ! マジかよ!?』
デュオの驚く声が、通信を通して聞こえてくる。
いや、それは俺も同じ気持ちだし、珍しい事に普段無愛想な五飛もまた、大きく目を見開いている。
当然だろう。何故なら、コロニーの中は普通の光景だった為だ。
そう、普通の……日常的な光景。
実際、コロニーの中にいる者達は、いきなり港から姿を現したMSを指さし、何事かといった風に騒いでいるのだから。
つまり、デキムはコロニーの一般市民を避難すらさせていなかったのだ。
それが意味しているのが何なのかは、考えるまでもない。
即ち……肉の盾。
『愚劣なっ!』
忌々しげに叫ぶ五飛。
恐らく……いや、確実にここにいる一般人は、バートン財団の関係者ではないか、関係者だとしても重要人物の関係者ではないのだろう。
『アクセル、どうする? こうなると、迂闊に飛び道具は使えないぞ?』
「……だろうな
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