暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第3章:再会、繋がる絆
第95話「再会し、繋がった絆」
[8/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
  ガシッ

「....あ....。」

「アリシアちゃん...“お話”の続き、する?」

「...私も、少し“お話”したいわ。」

 挟むように司と奏がそれぞれアリシアの肩を掴み、逃げれないようにする。
 二人の雰囲気に気づいたアリシアだが、時すでに遅し。もう逃げられなかった。

「わ、私はパーティーを楽しみたいなぁ...なんて...。」

「大丈夫。パーティーは結構続くから。」

「ご、ごめんなさーい!」

 琴線に触れてしまったアリシアはそのまま司と奏に“お話”されるのであった。

「...だから言いましたのに...。」

「またか...。」

 溜め息を吐いて呆れるリニスと優輝。

「司ちゃんちょっと変わった?」

「...まぁ、アリシアに余計な事吹き込まれて少し怒っているからな...。そこにあんな煽りが入れられたらそりゃあ...ね。」

「あー....。」

 矢を抜きながら聞いてきた葵に、優輝は達観した目でそう言った。

「卑屈にならなくなったのは、良い変化ですね。」

「ようやく救われたって事さ。優しいからこその心の脆さ...それがあいつの欠点だったからな。一度否定され、そして吹っ切れたのなら、その欠点も克服しただろう。」

「...だといいですね。」

 優輝の言葉のおかげで、司の考え方は少し変わった。
 自分を卑下する事が滅多になくなり、ネガティブな思考にならなくなったのだ。

「あれはあれで問題がありそうですが...。」

「...あれはただの反動だろう。...そうであってほしい。」

 アリシアに対し、“お話”をする司を見てリニスと優輝は苦笑いする。
 実際、恋心をからかわれて少し怒っているだけで、二人の心配は杞憂である。

「あたし達...。」

「やっぱり、どこか蚊帳の外...。」

「まぁまぁ、今の内に料理を楽しめばいいんだよ。」

 二人に置いて行かれるように、アリサとすずかが呟く。
 そんな二人に対して、葵が励ましついでに用意されていた料理を渡す。

「士郎達、本当に色んな料理ができるのね...。さすが店を経営してるだけあるわ。」

「やぁ、皆楽しんでるかい?」

 椿が料理の豊富さに感心していると、そこへ士郎がやってきた。
 どうやら、皆が楽しめているか少し見回っているようだ。

「噂をすれば...ね。」

「...楽しんでいるようだね。それにしても、司ちゃん達はいいのかい?」

「...まぁ、大丈夫でしょう。優輝とリニスが一応見てるもの。」

 少し周りに咲いている花から、椿たちは楽しんでいるのだと士郎は察したようだ。

「詳しい事情はよく知らないけど...大変だったようだね。」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ