外伝〜仔猫の宅急便〜前篇
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ハハ……”リベールの異変”の件からメンフィルは敵には一切の容赦はしないと知っていたから覚悟はしていたが、まさかそんな大それた事をするとはね……」
「恐らくバリアハートの防衛部隊の領邦軍の兵士達も一人残らず殲滅されているでしょうね。かつて”リベールの異変”で投入した結社の猟兵達はメンフィル軍によって一人残らず殲滅されたとの事ですし。」
「そ、そんな……確かに貴族連合に加担した貴族の人達にも罪はあるけど、処刑をして、しかも晒し首だなんて幾ら何でも酷すぎるよ……」
「そうなると……メンフィルはクロウもいつかは殺すんだろうな……」
オリヴァルト皇子は疲れた表情で呟き、シャロンは真剣な表情で答え、トワは悲痛そうな表情をし、ジョルジュは辛そうな表情で推測した。
「あ………」
「クロウは貴族連合に協力しているから、間違いなくメンフィルにとって”滅ぼすべき明確な敵”の一人なのだろうな……」
「しかもクロウ―――――いえ、”帝国解放戦線”は”西ゼムリア通商会議”で”鉄血宰相”の暗殺が失敗した後オルキスタワーに乗り込んで来た飛行艇に積んだ爆薬を使ってオルキスタワーにいる多くの人達や各国のVIP達ごと”鉄血宰相”を葬ろうとしていたわ。その件もあるからメンフィルは当然”帝国解放戦線”も皆殺しにするつもりでしょうね。」
「そ、そんな……」
ジョルジュの推測を聞いたトワは呆けた声を出して辛そうな表情をし、ガイウスの後に重々しい様子を纏って答えたサラの推測を聞いたエマは悲痛そうな表情をした。
「……クレア大尉、先程メンフィルは貴族連合に加担した貴族達の当主達を処刑したとの事だが、彼らの家族や貴族連合に加担していない貴族達には手を出していないのか?」
「はい。それと肝心のユーシスさんの安否の件ですが、今の所生存している事は確認されています。」
目を伏せて黙り込んでいたアルゼイド子爵は目を見開いてクレア大尉に問いかけ、アルゼイド子爵の問いかけに頷いたクレア大尉はアリサ達にとって朗報となる情報を口にした。
「ほ、本当ですか!?」
クレア大尉の答えに仲間達が血相を変えている中エリオットは驚きの表情でクレア大尉に訊ねた。
「ええ。理由は不明ですがユーシスさんはメンフィル兵達と共にバリアハートにいる各貴族達の元へと訪問していたとの事です。」
「へ……な、何でそんな事を?」
「しかも何故メンフィルの兵士の方達と共に行動をしているのでしょうか……?」
「状況から考えるとメンフィル兵がユーシスと行動をしているのは恐らくユーシスの監視と逃亡防止の為だろうが……何で貴族達の元へと訪問しているんだ?」
クレア大尉の説明を聞いたマキアスとエマは困惑し、トヴァルが不思議そうな表情で首
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