80部分:合流その二
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みを浮かべゼーベイアにせせら笑うように言った。ゼーベイアはそれに気付かぬふりをして頷いた。そして一言だけ言葉を発した。
「有り難き幸せ」
グスタフはその口を三日月の様に吊り上がらせ酒を満たした杯を掲げた。
「いよいよレンスター城をわしの手に取り戻す。報償は思いのままぞ!」
「おお〜〜〜〜っ!」
諸将達が一斉に立ち上がり杯を掲げる。その中でゼーベイアは暗鬱とした表情でそれに加わっていた。
「セルフィナ、グレイド、レンスター城まであとどれくらいだい?」
セリスは全速力で馬を飛ばしながら先導役を務める二人に問うた。二人は西の方を指差した。
「もうすぐです。あと反国刻程でレンスター城です」
グレイドの言葉通りだった。すぐにレンスター城が見えてきた。
「あれがレンスター城か。遂にここまで来たんだね」
蔵に止めてあった望遠鏡を外し城を見た。城壁はかなり破損していたがレンスター城の旗が翻っており兵士達が城壁に立っている。
「良かった。まだ陥落していない」
セリスはホッと胸を撫で下ろした。
「ですがあれ以上持ち堪えられそうにありません。事は一刻を争います」
オイフェは同じく望遠鏡で城を眺めながら言った。
「よし、すぐに行こう。セルフィナ、グレイド、先導を頼むよ」
「はい」
「解かりました」
二人は馬上で頭を下げた。全速で馬を走らせている為敬礼では返せない。
「後は先鋒だけれど・・・・・・。二人共、先導役と兼ねて頼むよ」
その時二騎の騎士が出て来た。
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