8部分:峡谷の戦いその四
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
「・・・セリス、オイフェはどう言っているか知らないが私は王などではない。シレジアは母上と共に滅んだのだ。ここにいるのは国を失った間抜けな男さ」
「御免・・・」
セリスはうなだれた。
「いや、謝る必要は無い。解ってくれればな。それよりも遂に始まったな」
「うん」
「帝国に反旗を翻す地としてイザーク程適した地は無い。帝国本土から遠く民の反帝国感情も強い。それにダナン王の暴政が皆を苦しめている。あの男は人望が無く戦術戦略も出鱈目だ。将に適地だな」
「うん。ところでどうして此処に?」
「うむ・・・・・・。実は御前に頼みたい事があるんだ」
「頼みたい事?」
「そうだ。それはな・・・ユリア、入って来なさい」
一人の少女が入って来た。薄紫の長い絹の様な髪にアメジストを薄くした様な神秘的な瞳をした小柄で華奢な美しい少女である。淡い白に近い紫の法衣の上に同じ色の丈の長い薄いローブを羽織っている。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ