ガンダムW
1635話
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ら行くぞ。コロニーの中にいる戦力を無力化すれば、もうバートン財団の戦力はなくなる。……少なくても、すぐにこの戦いに投入出来る戦力はな」
デキムの用意周到さを考えると、このX-18999コロニー以外にも幾つかのMS生産プラントがあっても不思議ではない。
だが、幾らそんな戦力があったところで、この戦いに間に合わないのであれば、それはどうしようもないだろう。
『アクセル、分かってると思うけど、コロニーには……』
「分かっている。俺だってコロニーを破壊したなんて汚名はありがたくない。シャドウミラーを運営していく上でその類の噂は厄介なものになるだろうしな」
特に宇宙には自分で情報を集めないで嘘の情報にあっさりと踊らされる者が多い。
そんな場所でコロニーを破壊したなどという情報が流れた場合、シャドウミラーとしてはどうしようもない程のダメージを受ける。
勿論そのコロニーを破壊しなければならなかったという、絶対的な事情があるのなら何とかなるかもしれないが……このX-18999コロニーは、バートン財団の支配下にあるコロニーであると同時に、一般の者達が住んでいるコロニーでもある。
化学兵器か何かを使われたのならまだしも、俺が自分からコロニーを破壊するような真似はしたくない。
『そうか。ならいいんだ』
俺の言葉に、安堵した表情を浮かべるデュオ。
それを見ながら、どうするかと迷う。
今のように、MDやMSが戦力として出て来てくれるのであれば、こちらとしても全く問題はない。
というか、寧ろ望むところだと言ってもいいだろう。
だが、戦力で勝てないとなると、デキムも当然同じような攻撃を続けたりはしないだろう。
であれば、次にデキムが行うのは、純粋な戦力を使った訳ではない戦い。
面従腹背といったところか。
勿論明確に連合軍と敵対した以上、バートン財団が現状をどうこう出来るとは思えない。
思えないんだが……それでもデキムが追い詰められた時、どんな行動を取るのかは分からない。
実際、何だってここでデキムが……バートン財団が行動を起こしたのかは、未だに疑問なんだよな。
元々今のバートン財団に連合軍とロームフェラ財団を敵に回して倒すだけの戦力はなかった。
……やっぱり以前予想したように、シャドウミラーの存在によって圧倒的に連合軍が有利になったからこそか?
ともあれ、こっちに攻撃をしてくるMDがいないのを確認してから、目標のX-18999コロニーへと向かう。
『アクセル代表、連合軍の方はどうしましょうか?』
コロニーに向かっている途中で入った通信は、サリィからの通信だ。
「あー……そうだな。一応現状の位置で待機しててくれ。戦艦の護衛を任せる」
『了解しました。では、そのように。
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