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Blue Rose
第四十六話 対策その五

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「相手は真剣に選ばないと」
「そうしないとですね」
「後が大変ですね」
「こうした話はよくあるわね」
「そうですね、碌でもない相手と付き合ってって」
「誰にでもあるわね」
「はい」
 岡島も心当たりがあることだ、こうしたことは誰にでもあることだ。そしてこれは優花にとってはとりわけであるのだ。彼女自身の事情によって。
「悪い奴には気をつけろですね」
「そうした相手は本当にね」
「色々いますね」
「そうでしょ、蓮見さんも幸せにならないといけないから」
「だからこそ」
「強く言いましょう」
 副所長は同性として言った、言い切った。
「彼女の為にも」
「そうですね」
「蓮見さんならわかってくれるから」
 こうしたこともというのだ、生真面目なだけでなく聡明だからだ。
「言うわ」
「副所長がですか」
「そしてお姉さんにもね」
「お話して」
「守ってもらうわ」
 恋愛での危機からもというのだ。
「そうしてもらうわ」
「ああ、彼女ならやってくれます」
 優子についてはだ、岡島も太鼓判を押せた。
「絶対に」
「そうでしょ、だからね」
「彼女にもですか」
「お話しておくわ」
「そうですか」
「ええ、けれどこれは本当に将来のことね」
 今のことではないというのだ。
「蓮見さんにとっては遥かに先よ」
「十年でしょうか」
「それ位になるわね」
 時間としてはというのだ。
「まさに」
「まあそれ位でしょうね」
「高校生にとって十年先となると」
 岡島は自分の学生時代の感覚を思い出しつつ話した。
「もう遥か先ですね」
「そうね、私もそうだったわ」
「何か歳を取ると徐々に時間が早くなりますけれどね
「ええ、それこそどんどんね」
「小学校の時なんか一年先なんて想像も出来ませんでした」
 そこまで遥かな未来だったというのだ。
「一年の時六年になるなんてもうそれこそでしたね」
「未来も未来でね」
「二十二世紀みたいでしたよ」
 笑ってだ、岡島は副所長に話した。
「それこそ」
「そうだったわね」
「それがですからね」
「蓮見さんにとってその十年先はね」
「もう遥か未来ですね」
「けれどその未来のことは考えないといけないわ」 
 副所長は岡島にあらためて話した。
「絶対に」
「特にああした事情がありますと」
「とりわけね」
「そういうことですね」
「未来のことは想像しにくいけれど」
 それでもというのだ。
「考えておくべきよ」
「それも真剣に」
「そういうことよ」
「じゃあお姉さんにも話して」
「真剣に考えてもらうわ」
 優花自身にもというのだ。
「相手は選んでってね」
「交際、そして結婚のことは」
「素晴らしい相手じゃないと」
 それこそというのだ。
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