暁 〜小説投稿サイト〜
Blue Rose
第四十六話 対策その三
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「何とかね」
「隠しておくべきですね」
「知っているのは私達だけでいいのよ」
「ごく限られた」
「この療養所でもそうだった位だから」
「ここでも知ってるのは五人位ですからね」
 そこまで徹底してだ、優花の秘密は守っていたのだ。
「療養所の中でも」
「私達を入れてね」
「それじゃあですね」
「謄本のそこをトップシークレットにする」
「これまで以上にですね」
「そうなる様にね」
「動いていくべきですか」
 岡島は真剣な顔でだ、副所長に言った。
「ここは」
「そうすべきかもね」
「やっぱりそうですか」
「探偵でもしないことだけれど」
 戸籍謄本まで調べることはだ、何しろ当人ですら滅多に閲覧すら出来ない様なものだからである。
「犯罪者の中でもね」
「とりわけ悪質な連中がまた出たら」
「まずいですね」
「ええ、これはやっぱりね」
「八条家の方々にですか」
「動いてもらわないといけないかもね」
 副所長は岡島に言った。
「それこそね」
「あの方々ですか」
「そう、ロスチャイルドに匹敵するね」
「資産と影響力を持つ」
「あの方々に動いてもらうべきかもね」
 こう言うのだった。
「ここは」
「やっぱりそうなりますか」
「二度とこんなことが起こらない様にって思ったら」
「まずないと思いますけれどね」
「私もそう思うけれど」
「念には念を入れてですね」
「そうよ、本当にね」
 危惧する顔でだ、副所長はまた言った。
「万全によ」
「やっていかないといけないからこそ」
「まず、蓮見さんの様なことは滅多なことではね」
「ないことですからね」
 性転換、自然なそれがというのだ。
「まずそのことがあって」
「今回は滅多にいない様な犯罪者達が相手だったわ」
「有り得ないまでにモラルのない」
「そんな屑と呼ぶにも値しない様なね」
「そうした有り得ないことに有り得ないことが重なったから」
「余計に思ったのよ」
「どうすべきか」
「そう、やっぱりね」
 本当に、というのだ。
「万全であるべきってあらためて思ったのよ」
「というかよくあそこまで出来ましたね」 
 衝夫達はとだ、岡島はここで彼等のことにあらためて言及した。
「市役所から本籍地まで調べるとか」
「本当に探偵でもしないですね」
「そこまでして脅迫するなんて」
「相当なことですね」
「そこまでの悪人は多分ここでね」
「悪事が一気にばれてですか」
「破滅するわ」
 人間的にも社会的にもというのだ。
「そうなるわ」
「まあそうでしょうね」
「因果応報は世の中に絶対にあるから」
「自業自得もですね」
「あるわ、けれど因果が巡る前に何かあったら」
「遅いですから」
「もう蓮見さんにはね」
 優花のことを
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ