暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス 黒龍伝説
巡り不変の世界
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性が御見舞に来た時に良い雰囲気みたいだったし、連絡先もちゃんと交換してたみたい」

「くくっ、この草食系男子じゃないとまともに世の中を歩けない中でそこまで積極的に動けるとわな。中々肝の座ってる奴だな。織斑よりよっぽど信頼できる」

「うん、自慢のお兄だよ。ところで元士郎はどうするの?」

蘭から視線を反らす。

「元士郎、もしかして」

「家族と仲が悪いんじゃあ」

「いや、その、なぁ、何回か親はやっても、子であったことなんてないからさ、どう接すれば良いのかがな。普通に笑えるようになったのも、ソーナと再会してからだし、夏休みも戻ってなかったし」

「そう言えば学園祭の時に微妙に目的地を反らしてたりしてたのって」

「まあ、なんだ、うん、逃げてたな」

「趣味の登山も逃げるためなんだね」

「うぅ、その通りです」

「もしかして、家族をオーフィスに乗せてからも?」

「行ってないはずだよ」

簪と蘭に揃ってため息をつかれる。

「ほら、元士郎のご家族に挨拶に行くよ」

「お付き合いさせてもらってますってね」

リトルグレイのように二人に両手を持たれて引きずられる。せめてもの抵抗が自分で歩かないというのが情けない。それでも二人が言いたいことは分かるんだよ。だから全力では抵抗していないのだ。それもオーフィスに乗り込んでいる一般人に開放されている食堂の前までだ。ここまで来れば覚悟も決まるさ。

身だしなみを整えて二人と一緒に食堂に入る。そのまま一直線に親父とお袋の所に向かう。

「あ〜、久しぶり、親父、お袋」

「元士郎、貴方ね!!こんな素敵な娘達を引っ掛けたんならちゃんと紹介しに来なさいよ!!」

「え、いや、ごめん」

予想外の方向に怒られて素直に謝ってしまった。というか、簪達はお袋達に会ってたのかよ。

「昔からあっちへフラフラ、こっちへフラフラと、家にも帰らないで山に篭ったりして甲斐性がないし、女の子にも興味が無いみたいだから孫を抱けるのか心配で心配で。それが急に三人も引っ掛けて本人たちも納得してるし、幸せそうな顔をしてるし、D×Dの社長さんからはデータ取りに最適な人材だから直ぐにでも引っ張りたいって言ってくださるし、もう嬉しくて嬉しくて」

そう言って泣き出すお袋に罪悪感が苛まれる。こう、胃の辺りがきゅっとなる。

「母さんも言っているが、まあ、なんだ、あまり親らしいことをしてやってないが、お前の将来を心配しててな。ふらっと居なくなってそのまま見つからないんじゃないかと思うことがあった。だから、お前が、この際三股なのは置いておいて、急に居なくなったりはしないと安心したよ」

簪と蘭から冷たい視線を向けられてるのが背中越しに分かる。いや、まあ、確かに死体を偽装
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