極楽マッサージ
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余裕をもってチェックインしたから、ゆっくり湯に入れた。
露天風呂のある旅館だったが、混浴ではない。女湯は私ひとりだった。
湯からあがる。
彼からの要望は特にないので、新しい白いコットンのショーツだけをつけて、浴衣を着た。
部屋に戻ると、彼も浴衣だった。私を見て、座椅子からすぐに立ち上がり、部屋の入口でハグした。
やがて、私の背後にまわり、浴衣の上から、私をまさぐる。
彼の視線がわからなくて、ちょっと不安だった。
やっぱりというか、お尻はじっくり触ってくる。
下着の感触って、そんなにいいんだろうか。
名残惜しそうに、彼の手がのく。
ささやくように、下着をとってほしいと言う。
はあ、そうきますか。
彼にお尻をつきだすようにして、脱ぐ。
すぐに帯を解かれた。ショーツは帯と一緒に、下に落とした。
前が開いた、しどけない姿。
これだけは、いくらなんでも見られたくないな。
彼の手はそのまま前に回され、襟をつかむ。
浴衣が落ちて、一瞬で私は生まれたままの姿になった。
時間が止まったような気がした。
裸体の鑑賞タイムは一分間ぐらいだったらしいが、とても長く感じた。
不思議に、彼は触ってこない。
湯上がりの全裸、見るだけでいいの? 肌はすべすべだよ。
後ろだけでいいの? 前から見たくないの?
見られているという恥ずかしさに、肌がカッと赤くなるようだった。
当然、睦(むつ)み合うために裸にされたのだと思った。
違った。
マッサージしたいのだそうだ。
自信はあるという彼の言葉。
それなら、湯上がりの体をもっと気持ちよくしてもらおう。
夕食まで一時間あった。
◆
座布団を並べた上に、うつ伏せで寝る。
全裸のままだが、お尻はタオルで隠された。
タンクトップのようなものがあるといいらしいが、用意してない。
そういうことなら、ショーツを穿いていてもよさそうだが、
「僕は見習いの素人だから」
という謎のいいわけで、着用を許してくれなかった。
そう、妹さんは盲人で、国家資格をもつプロだ。
兄は、練習台から弟子へと昇格し、見よう見まね、テクニックを盗んだというわけだ。
気になるのは、実技の時の二人の格好だが、
私にショーツを穿かせないぐらいだから……。
「あっ」
きた。気持ちいい。
背中にはツボが縦に2列並んで いる。
連続で押してもかまわないが、彼はツボを選んでピンポイントでくる。
気持ちいいから、声が出る。
それをきっかけに、タオルがはずされ、施術は脚から臀部に移った。
いやらしいとか、恥ずかしいとか、まったく感じなかった。
この時、ノックの音がした。
彼が返事をし
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