第11話
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同日、17:10――――
メンフィル軍がバリアハートを占領したその日の夕方、大手柄を立てたL小隊の代表者であるリィンはリフィア達に公爵夫妻の殺害やアリサ達との戦いの経緯を説明した。
〜バリアハート・元アルバレア公爵城館〜
「―――なるほどな。レンから”カレイジャス”がバリアハートに現れた話は聞いていたが、まさか本当にレンの予想通り仲間の救出の為に幾ら”光の剣匠”達が共にいるとはいえ学生が”戦場”に現れるとはな……あの放蕩皇子が腐敗したエレボニアに”新たなる風”を巻き起こす為に選ばれただけあって、覚悟は相当なもののようだな。しかもよりにもよってお主達とその者達が剣を交える事になるとは……皮肉な話じゃな。」
「……?それはどういう事でしょうか?」
事情を聞き終えた後溜息を吐いたリフィアのある言葉が気になったリィンは不思議そうな表情で訊ねた。
「今の余の言葉は忘れろ。今となってはお主には無関係の話だ。」
「……?御意。」
「それよりもよくぞ公爵夫妻の首を取り、更にはアルバレア公爵の次男を捕縛し、予想外の乱入者である”光の剣匠”達を撃退した!褒めて遣わす!」
「恐悦至極に存じます。ですが今回の戦の手柄は俺だけでは決して成し遂げる事はできませんでした。全てL小隊の仲間達やベルフェゴール達のお陰ですから、俺自身は大したことはしていません。」
リフィアの称賛の言葉に対してリィンは謙遜した様子で答えた。
「ふふっ、優秀な人材を仲間にできる人望や運もまた貴方自身の実力ですから、謙遜する必要はありませんわ。」
「今回の戦の大手柄は間違いなくお前達L小隊である事は明白。お前達が大手柄を立てた事、お前達の上司として誇らしいぞ。」
「勿体無いお言葉でございます。ただ俺としては殿下達に相談もなく”光の剣匠”達をみすみすと逃がしてしまった事に責任を感じております。どうか罰するのならばL小隊の小隊長である俺だけにしてください。」
シグルーンとゼルギウスの称賛の言葉に謙遜した様子で答えたリィンはリフィア達に頭を深く下げ
「兄様………」
その様子をエリゼは心配そうな表情で見守っていた。
「なんじゃ、そんな事を気にしておったのか。その件に関して余達はお主達を罰するつもりは最初からない。話に聞くところその者達は仲間の救出の為に止むを得ずお主達と剣を交えたとの事。中立勢力にまで危害を加えたら、リベールとの”契約違反”になり、戦争終結後に余達の戦後処理にリベールが口出しできる口実を作ってしまうからな。むしろ、これ以上ユーシス・アルバレアの件でオリヴァルト皇子達に手出しさせない事を約束させたのだから、褒められるべき事だ。」
「リベールとの”契約違反”………も
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