第11話
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ね。」
ラウラの質問に答えたオリヴァルト皇子の話を聞いたマキアスは信じられない表情をし、シャロンは真剣な表情で呟いた。
「ちなみにその女性の名前は?」
「アイドス・セイルーンと名乗っておりました。」
「!?バカな……まさか……いや、名前も違うし、そもそもサティアさんは…………」
「その様子だともしかしてラウラのお父さんを圧倒した女性と知り合いなの?」
アルゼイド子爵の答えを聞いて血相を変えた後複雑そうな表情で独り言を呟いているオリヴァルト皇子の様子が気になったフィーはオリヴァルト皇子に訊ねた。
「あ、ああ。ただ、確かに私の知り合いで”セイルーン”性の人物はいるがその人物である事は”絶対にありえないんだ。”」
「何でそんなハッキリと断言できるんですか?」
「……もしかして、その人物は既にこの世を去っているのですか?」
オリヴァルト皇子の答えを聞いて不思議に思ったトヴァルはオリヴァルト皇子に訊ね、ある程度察しがついたサラは複雑そうな表情でオリヴァルト皇子に質問した。
「ハハ、申し訳ないが色々と複雑な事情があって、その人物については話す訳にはいかないんだ。第一そもそもその人物は剣術を嗜んではいるが”飛燕剣”は扱えなかったし、名前も違うから恐らく私が知る人物と関係がなく、偶然ファミリーネームが一致しているだけだと思うよ。―――それよりも問題はユーシス君を助けられなかった件と”ガランシャール”を奪われてしまった件だね………」
「―――申し訳ございません、子爵閣下、ラウラさん。私達をあの場から逃がしてもらう為とはいえ、アルゼイド家を長年受け継いで来た家宝を敵に渡す事を御二方に確認をする事もなく、答えてしまったのですから……」
「クレア大尉が謝罪する必要はないかと。冷静になって考えてみればあの場から脱する為には彼――――リィン殿が出してきた条件を呑むしかなかったと今では私はそう思っております。」
「ラウラの言う通りだ。確かに”ガランシャール”は”アルゼイド家”にとって非常に重要な剣ではあるが、そなた達の命と比べれば、どちらが大切なのか答えは明白だ。」
クレア大尉に謝罪されたラウラとアルゼイド子爵はそれぞれ落ち着いた様子で答え
「ラウラ……子爵閣下……」
「ま〜、そんなに気にしなくていいんじゃない〜?ボクはその時気絶していたから聞いていないけど、エリオット達の話だとそのリィンって人は”ガランシャール”は必ず返すし、ユーシスの身の安全の保証もするって約束したんだよね〜?」
二人の様子をガイウスは辛そうな表情で見つめ、ミリアムは呑気な様子で答えた。
「ミリアムちゃん!例え一時的とはいえ、先祖代々受け継いで来た家宝を奪われた子爵閣下達の気持ちを考え
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