ガンダムW
1633話
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の意味が理解出来ないらしく、シルビアが首を傾げる。
これを意図的にやっているのなら、あざといと言えるのだが……純粋培養で育ってきたシルビアの場合、本気でやってるんだよな。
それはそれで面白……いや、恐ろしいと言うべきか?
ともあれ、ギンターがこれから先どれだけ苦労するのかは、少しだけ見ていたいような気がする。
ギンターが年の差も気にせずシルビアに対して好意を……それも友人ではなく男女間の好意を抱いているというのは、その手の事に鈍い俺でも分かった。
だが、シルビアはそれを分かっていないらしい。
これだから天然の純粋培養は。
いや、ギンターにとっては、ライバルが増えないという意味ではいいのかもしれないが。
ともあれ、シルビアにとってギンターは友人であっても、男として認識はしていないらしい。
「まぁ、分からないなら分からないでいいわよ。それで、書類の方は問題ない?」
「え? あ、はい。分かりやすいので、問題ありません」
「そう。何か分からない事があったら、すぐに聞きなさい。分からない事を分からないままにしておくというのが、一番駄目なんだから」
「はい、分かりました。凛さんは親切ですね」
「ふふっ、そうかしら。貴方が見込みがあるからよ?」
「そんな……お姉様……」
……おい。今、何か妙な単語が聞こえなかったか?
いや、気のせいだな、うん。
俺も最近疲れてたから、寝不足なんだろう。……睡眠は食事と同様に趣味に近いものだが。
「おい、アクセル」
五飛が話し掛けてきているのに気が付き、そちらに視線を向ける。
「どうした?」
「いや、今……何か、妙な……」
「うん? 気のせいだろ? 別に何も不思議な事はなかった筈だ」
「いや、だが」
「なかった筈だ。……いいな?」
何だか馬鹿な事を言いそうな五飛に、改めて重ねてそう告げる。
すると五飛も何もないという事にようやく納得したのか、頷きを返す。
うん、これで良し、と。
「あー……まぁ、アクセルがそういう事にしておきたいのなら、別にいいけどな」
「うん? 何がだ?」
綾子の言葉に尋ねるも、戻ってきたのは曖昧な笑みのみだ。
「いや、何でもないよ。……さて、あたしも少し訓練をしてくるかな。デュオに勝ったのはいいけど、本当の意味で勝ちたいし」
綾子も、以前勝ったのは半ば偶然だというのは分かっているのだろう。
そう言って、座っていた椅子から立ち上がる。
……ちなみに本当に今更だが、現在俺達がいるのは戦艦の中のレクリエーションルーム……簡単に言えば、MS輸送機にあった客室を数段劣化させたような場所だ。
まぁ、向こうで使っていた家具がデルマイユが使っていた最高品質の物に比べて、ここにあるのは軍人が
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