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ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
67部分:会談その四
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会談その四

「ターラを救う為にお来し頂き、その上トラキア軍を退けていただき有り難うございます。このリノアン、感謝の念が絶えません。そしてセリス公子、貴方の騎士として、聖戦士としての素晴らしさに魅かれました。どうかこの私を解放軍にお加え下さい」
「えっ、けれどターラは・・・・・・」
「はい。私の不在の間は市民会にターラの政務を委ねます。既に市民会から了承を得ました」
「そうですか・・・。リノアン公女、貴女の力は我が軍にとって大きな力となるでしょう。これからも宜しくお願いします」
「はい」
 セリスはリノアンを発たせその細く小さな両手を握り締めた。オルエンはそれを見ながら静かに微笑みセリスに言った。
「私達二人、ターラを救援に向かい、トラバント王に対しても臆する事無く仁愛と結城を忘れなかったセリス公子に心打たれました。今までの事を考えると図々しいと思われるでしょうがどうか我等二人、解放軍の末席にお加え下さい」
 セリスは二人に優しく微笑んだ。
「勿論だよ。喜んで二人の参加を歓迎させてもらうよ」
「セリス公子・・・・・・」
「な〜〜〜んだ、やっぱりうちに入るんだ。全く最初からそうすればいいのに。本っ当に素直じゃないんだから」
「何ですって!?」
 憎まれ口を叩いたパティに対しオルエンが挑みかかる。あわや取っ組み合いの事態になったがまたレスターとフレッドが間に入り事態は収まった。離されてもいがみ合う二人だったが何はともあれまたもや心強い仲間達が解放軍に加わった。
 トラキア軍は峡谷の中間辺りで野営をしていた。後方にはターラの村々の灯が見える。
「糞っ、もう少しのところだったのに」 
 トラバント王は村の灯を見ながら忌々しげに呟く。
「だが見ておれ。何時の日か必ずターラもレンスターも我が物にしてくれる」
 王の脳裏にセリス公子の顔が浮かんだ。
(あの小僧、良い眼をしておった・・・・・・)
 次にアリオーンとアルテナの顔が浮かんだ。
(あ奴等も同じ眼をしている。これからの時代を作る者達か・・・・・・)
 王は手に持つグングニルに目をやった。
(こいつも何か感じているやも知れぬ。新しい時代が来ようとしている事を・・・・・・)
 峡谷の上に広がる空を見上げた。限りなく黒に近い紫の夜の空に様々な星々が輝いている。
(星達があの小僧の下に集うか。そしてわしの様な者は退場するか・・・・・・)
 だが王は視線を元に戻しキッとターラの方を見据えた。
(だがわしは敗れはせん。わしは我が夢を実現させるまで死ぬわけにはいかぬ)
 会談の時解放軍が出してきたトラキアの工作員達の顔が頭に浮かんだ。
(あの者達の為にも敗れてはならん。たとえわしが世の者に何と思われようと何とそしられようとも構わぬ。トラキアの為にもな)
 再び二人
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