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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第八話 運命 ―デスティニー―
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りすることはなかったが、相手方のものが何か落ちてしまったようで落下音が聞こえた。
「紗那、大丈夫か?」
「う、うん……私は、平気」
特に怪我がないことを確認し、二人は相手が大丈夫だったかと目をそちらにむけた。視線の先にいたのは、年下……おそらく中学生くらいの女の子と同年代の男の子で、女の子を男の子が受け止めていた。茶髪に青い瞳の表情が読みにくい少女と、黒髪の落ち着いた雰囲気の少年だ。怪我はないようだったがどうやら落ちてしまったのはその女の子のブレイブホルダーだったらしく、中身のカードが地面にばらけてしまっていた。
「あの、申し訳ありません」
「いえ……わ、私の方こそご、ごめんなさ、い! あ……カ、カードが……すぐ拾うか、ら!」
相手の女の子が謝ってくるが、紗那の方は相手のカードを落としてしまった、と慌てていてそれどころではない。すぐにしゃがんでカードを拾い始め、疾風もそれにならう。が、疾風の方は相手について何かが気になっているようだった。
(この女の子……どっかで見たような……?)
「いえお気遣いなく。私の連れと一緒に拾いますので」
「さらりと人を使う奴だな」
「そういうことを言っても拾ってくれるのがあなたでしょう?」
男の子は女の子の言い草に嘆息するが、それでも腰を落としてカードを拾い始めるあたり仲は良いようだ。そこそこの量はあったものの4人でかかれば速いもので、すぐに残り数枚というところまで来る。落ちただけで擦れたり濡れたりしたわけでもないので、傷や汚れなどもなさそうだ。が、最後のカードを手にした紗那が何故か悲鳴を上げた。
「こ……こここのカ、カード!?」
なんだぁ!? と突然の大声に驚いた疾風は紗那に近付く。どうやら持っているのは相手の少女のアバターカードらしいが……
「え、え……うううそ。な……何でシュシュシュ、シュテルさんがこここここんなところ、に!?」
そのシュテル、という単語を聞き、さらに紗那が手にしているカードと目の前の少女を見比べて疾風も目の前の少女が何者なのか、ようやく思い出した。シュテル・ザ・デストラクター。ブレイブデュエルの頂点であり、紗那憧れのデュエリスト。……が、それに気付くも疾風はそれどころではなかった。
「お、おい紗那! とりあえず落ち着け……って、おい紗那!」
あまりにビックリしたのか、紗那が完全に放心してフリーズしてしまったのだ。こんな状態になった紗那は初めてなので、疾風は若干焦る。……もっとも、こちらが驚いている意味もわかっていないだろう相手の二人の方が、唖然としている度合いは高いだろうが。
「おーい? ……ダメだ、完全に固まってやがる……」
溜息を吐き、疾風は放心した紗那をお姫様だっこした。ワ
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