暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第八話 運命 ―デスティニー―
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わ、わかったから離れて! 抱きつかないで!」
きゃいきゃい話している二人を眺め、疾風がどういう関係かと首を傾げていると、花梨による説明が入った。
「お姉様……?」
「彼女は霧原フィリア、乃愛さんの妹さんですよ。お二人はチームを組まれていて“ブレイヴァーズデュオ”っていうんですが、姉妹だけあってコンビネーションバッチリなんですよ」
そう解説してくれる花梨。ブレイヴァーズデュオはブレイブデュエルにおける上位チームのひとつであり、近接攻撃の姉と魔法攻撃&支援の妹、というバランスのとれたチームなのだそうだ。が、疾風はその中で気になったことがあって少々驚いていた。
「……チーム? え、二人だけで?」
「はい。……そういえば疾風さんは、紗那さんとチームというわけではないんですね。今気付きましたが」
「いや、二人でも組めるなんて知りませんでしたし……というか、二人だけのチームなんてあるものなんですね。チームっつーと言葉の響き的になんとなく大人数のイメージがあって」
「割りとありますよ、先ほどのブレイヴァーズデュオみたいに。他にも双子星、ナックルタッグ……とか。そのあたりですね。同性のペアも異性のペアもありますし」
「あるんですか……」
コーヒーをすすりつつ、意外だったなと思う疾風。以前紗那に有名なチームを教えてもらった時、フローリアン姉妹はチームとは言っていなかったし、それ以外は全て大人数だった。なので先入観から、大人数でなければいけないのではないかと思ってしまっていたのだ。では不自然ではないのか……とは思いつつ、では組もうか、というような気にもなんとなくならなかった。
「チーム……か」
だが、その言葉はなんとなく疾風のなかに残った。
「チームかぁ。確かに考えたことなかったね」
「だろ? 二人組でもいいとか知らなかったしさ」
そんなこんなのある晴れた日。紗那と疾風の二人は、揃ってアズールに向かって歩いていた。駅の近くに用があったので、それを済ませてから向かっているのだが。
「でも確かにチームがあると集団戦とかもできるようになるし、楽しそうではあるよね」
「じゃあ組んでみるか? 話によると5人くらいがバランス良いらしいんだよ。メンバーは俺と紗那は確定として、あとは……」
「わ、私と組んでくれることは確定なんだ……」
「当たり前だろ、お前抜きでどうやってチーム組めってのさ」
「そ、そっか……嬉しいけど……となると、あとは誰が……あっ」
ドンッ
と、話に夢中になって注意力が散漫になっていたのだろうか。曲り角に差し掛かった時に突如人が現れ、紗那が誰かとぶつかってしまった。よろめいたところを疾風が支えたので転んだ
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