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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
Act2 仮想世界
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ロまでなら正確に見える規格外の視力を具えている。魔術を使えば昔も今もその倍の視力を得る事が出来るのです。
 ですが魔術を使わなくともケットシーの特性の視力が有るので、このALO内では、士郎ことネームレスは20キロまでなら正確に見る事が可能なのです。
 そして士郎の精密射撃の腕は文字通り呪詛の如く、百発百中。
 これは生まれ故郷での世界は勿論の事、この世界でも士郎の精密射撃度は全く衰えていないのです。
 その証拠に学生時代から中学部、高等部、果ては一般の部まで、出場した全ての弓道大会を総なめしました。
 もう一度言いますが、これはチートの様な反則ではありません。
 システム外スキルの一つで、ネームレスのそれを名付けた者は“神弓”と呼んでいるのです。

 「――――さて、これで終わりだ・・・・・・・・・ん?如何した?」

 ケットシー領主のアリシャを取り囲んでいたプーカ二個中隊を、全て射抜き殺して弓を下した時、監視役のケットシー(アバターもプレイヤーも女性)がネームレスを多少色が入った視線で見ていた。

 「教官・・・・・・」
 「ん?」
 「私と結婚してください!」
 「なんでさ」

 本気か冗談か判別が難しい監視役のケットシーのカミングアウトに、ここ最近ではあまり使わなくなった昔の口癖を思わず呟いてしまうのでした。


 −Interlude−


 私はケットシー領の領主アリシャ!
 ケットシーは魔法力も攻撃力も低いけど、俊敏性や脚力、視力の良さなどが売りの種族よ!
 これらを生かしてどの陣営よりも強くしたいけど、攻撃力も魔法力も低くてあまり人気が出ない。
 猫の何所がいけないのよ!猫可愛いでしょ!猫好きは皆ケットシーに集まるべきよ―――――と叫びたいけど、言ってもどうせ誰も聞いてくれないし集まらないでしょうね〜。
 だけど私にも切り札はある!こうなったらアイツを強引に誘い出すしかない!ボーイフレンド(単に昔から付き合いのあるご近所さんと言うだけ)の人外であるアイツを!
 なのになんでよ〜!私の様な美女(自己申告)のメールを何時もの様にお役所仕事の様な、善処すると返して来るだけで拒否してくるってどういう了見なの〜!!
 こうなったら直接出向いて色香で惑わしてやる〜って思って行ったら、色んな色気漂うポーズをアイツの事務所でやったら、ん?お遊戯?なんて返してきやがった!
 ムッキ〜!侮辱罪で訴えるわよと脅しても、面倒そうな眼を向けて来るだけ。
 こうなったら意地でも落としてやると言う気持ちで色々やったら、アイツが遂に堕ちた(毎日の様に長居されるのが迷惑なだけ)わ〜!
 事前に私が買っておいたアミュスフィアをALOのソフトを渡してケットシーとしてログインさせたわ!
 そして、矢張り私の目に狂いは無
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