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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
Act2 仮想世界
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、彼女の操るアバターは最後に見た写真の中に移っていた女性と言う呼ばれ方が適切な歳にまでなった後輩の姿そのものだったからです。
その上で名前もサクラなのだから、姿を被せて想起或いは彷彿して締まっても仕方がないと言えるでしょう。
「如何かしたかしら?」
「いえ、良い名前だと思いまして」
しかし士郎はその感情を一瞬で切り替えます。
何せ目の前のサクラとあの世界の桜は違うのですから。
「さてサクラさん。約束通り案内しますよ」
「宜しくお願いしますね。ネームレスさん」
そうしてサクラのVRMMORPGの初体験が始まるのだった。
−Interlude−
士郎ことネームレスとギルの奥さんことサクラが街並みを楽しみながら歩いていると、何やら大声で騒いでいるケットシーたちを見つけた。
「如何したんでしょう?」
「如何やら領主が警備の者の目を掻い潜って、外出した様ですね」
クロは呆れ100%の声でサクラにそう説明しました。
「もしかしてお知合いですか?」
「はい。俺をこの世界に半ば強引に誘い込んだ上に、問答無用に自分が領主をしているケットシーに入れと頼み込んできた近所に住むとんでもない知人ですよ。確か今は大学生だった筈です」
「それはそれは・・・」
「さらには俺がリアルで忙しいと知り得ているのも拘わらず、何故たまにしかログインしてこないのかと毎日のように抗議のメールを送ってきたりします。まあ、毎日論破して黙らせていますが」
「それはそれは・・・」
ネームレスの言葉にサクラは苦笑いで答える。
そんな時、別の方向から新たなケットシーが凶報を届けて来ました。
「大変だ!アリシャ様が外出した場所は判明したのだが、そこにプーカの二個中隊が近づいているらしい!」
「何でそんな偶然が!?」
「プーカ達に誰かが情報を流してるって言うのは聞いていたが、まさか本当だったとは」
「そんな悠長に話し込んでる場合か!直に救援を送らねば!」
「そんな事は言われずとも解ってるが、間に合うのか?今から!」
「そ、それは・・・」
「高みの塔は今誰も使ってないか?」
言い合いを続けているケットシー達に突如、ネームレスが会話に割って入って行きました。
「アンタは・・・・・・?」
「サラマンダー!?」
ALOを始めてからまだ一月程度の新人ケットシーは、ネームレスの姿を見てそれぞれの反応で驚いています。
それをもう2人のケットシーは、姿勢を正しくして、軍人の様に敬礼をします。
「お久し振りです、教官!」
「まさか、いらしていたとは!」
「なぁ、コイツ、サラマンダーじゃないのか?」
「猫耳と尻尾が見えないのか!?
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