暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第95話 戦術的撤退
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回避し続けているのは流石だ。

「やかましいわ! あの程度 オレ様には楽勝なのだ! だが、それでも疲れたぞ……」
「それが当たり前だ……。ありゃ 誰でも疲れる。士気も良い具合に向上しきったうえでの結果だ疲労感も増すというもんだ」

 目前に迫る事が出来たリーザスから遠ざかってしまう。徒労感も襲ってくる筈だとも思うが 皆はそれでも大丈夫の様だった。

「大丈夫ですかねー。ユーリさんと一緒なら、たとえ火の中、水の中ですです! 岩だって、トマト。頑張るですかねー!!」

 ぶんぶん、と剣を振ってそう答えるトマトだが……。

「幾ら成長速度が高いトマトでも、あの岩をどうにかするには まだまだ力が足りてないだろ。……次は絶対に無茶はするなよ」
「はうっ!」

 トマトの身体が、激しく揺れる。ユーリがトマトの肩をそっと触れたからだ。
 如何に近接戦闘が主体のトマトとはいえ あの岩を受けてしまえばひとたまりもないのは事実だ。先程は無理に前に出てきていたから何とかさがらせた経緯もあったりする。

 と言うことは今のトマトには関係ない。
 ユーリの方からトマトとのスキンシップ(トマト談)が随分と久しぶりだから嬉しさ万倍だった様子。

「ユーリさんは、流石ですかねーー! やっぱり 大好きですかねーーー!! アイラブユーリ〜ですかねーー!!」

 ぽひゅ〜〜と大暴走して、ユーリに抱き着こうとするトマトだったが、そんな事をさせないのは他のみなさん。

「馬鹿な事やってんじゃないわよ!」
「だ、駄目ですよ。トマトさんっ! い、今はそれどころじゃないんだから……」
「そ、そうよぉ……、ってか なんで そんなに元気なのぉ……、し、しんどい……。脇腹いたい……」

 比較的傍にいた志津香やかなみが筆頭。
 マリアは、盛大に肩で息をしながら膝をついていた。

「お前には良いダイエットだろ? マリア」
「ば、馬鹿ランス! そんなの、必要ないもんっっ!!」

 時間の合間を見て、おやつタイムが多かったマリアは、それとなく自身のシークレット値(体重)には気にしていた。その痛い部分を着かれてしまった為か、慌ててしまっていた。

「それよりマリア。お前のチューリップで城壁を吹っ飛ばすとかできないのか?」
「そ、それは無理よぉ。ユーリさんにも聞かれたけど、向こうのほうが1号よりも圧倒的に射程距離が長いんだもん。狙える地点にまで侵攻しても格好の的になっちゃうだけで……カスミにも危険があるし」
「むぅ……、カスミちゃんが死ぬのは却下だ。まだオレ様が美味しくいただいてないのだからな。処女で命を失うなどとは、男として許せられん事だ」

 ランスは色々と考え込んでいて、出てきた言葉が1つ。

「やっぱり肝心な時は役に立たん。平常通
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