63部分:ターラの花その八
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所は?」
シャナンが問うた。
「我が軍の陣中です」
使者は素っ気無く答えた。絶対何か企んでいる、オイフェは直感した。だがそれを破る策はある、決断した。
「セリス様、お受け致しましょう。トラバント王は大陸にその名を知られた御方、一度お会いしてみるのもよろしいかと存じます」
セリスはその言葉に頷いた。
「よし。使者殿」
セリスは騎士の方へ向き直った。
「トラバント王にお伝え下さい。この申し出謹んでお受け致します、と。明日の正午にはそちらへ向かいます」
「我が君の申し出お受け頂き有り難く存じます。それでは」
使者はトラキア式の敬礼をし自軍へ帰っていった。部屋を出る時微かに笑ったのをオイフェは見逃さなかった。
「オイフェ、おそらくトラバント王は何か良からぬ事を考えているね」
セリスは使者が去った後オイフェに言った。
「おそらく。あの男のやりそうな事です」
「けれども僕に会見の申し出を受けるように言ったのは何か考えがあっての事なんだろう?それは・・・・・・」
「はい、それは・・・・・・」
オイフェはセリスだけでなく諸将も集めて言った。夜が更けた。運命の陽が明けた。
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