暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第3章:再会、繋がる絆
第94話「目覚める“想い”」
[8/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
から、優輝は前世の事を話し始めた。





「―――それで、事件の途中で僕らは本当の意味で“再会”したって訳さ。」

 一通り優輝は説明し、最後に互いが前世での知り合いだと気づき、再会したと締め括る。

「...なんというか、本当に突拍子もない事ね...。」

「“輪廻転生”とは、また違う転生...そんなのがあるんだ...。」

 アリサとすずかは、前世の記憶があり、奏も司も優輝と知り合いだった事に驚く。

「あ、あれ?私が男だった事にはあまり驚いてない...?」

「え、だって...今はそんなの全然感じないし...。」

「完全に司さんは女の子になってるから...“そうだったんだ”程度にしか...。」

 だが、それ以外についてはあまり驚く事はなく、司は少し拍子抜けする。

「...それで、なんで司さんはそんな緊張してるの?」

「一気に話を違う方向に持っていったな奏...。まぁ、確かに。なんでだ?」

「ふえっ!?え、えっと、それはぁ....。」

 司は言えない。
 緊張していた理由が、優輝と手を繋いだ事や傍にいる事だからなどと。
 だが、その様子を見て優輝以外の三人は察してしまう。

「あー...。」

「司さんが...そっかぁ...。」

「..........。」

「あ、ぅ....ぅぅ...。」

 アリサは苦笑いし、すずかは司にも好きな人ができたのだとしみじみ思い、奏はそんな司をあまり面白くない目で見つめる。
 三者三様の視線に、司は顔を赤くして何も言えなくなる。

「え、もしかして三人は原因が分かったのか?」

「...むしろ優輝さんは知らないでいてください。」

「なんで!?」

 顔を赤くしている司にジト目を向けながら、奏は優輝にそういう。

「(...今の司さんを見てると、なぜかイライラする...。なんで...?)」

 悶々と、奏も自身に燻る気持ちに思い悩む。

「司、もしかしてアリシアに何か言われたか?」

「えっ!?どうしてそこでアリシアちゃんが...。」

「今朝廊下に走っていく時、呟いてたのが聞こえてな。」

 奏達には教えてもらえそうにないと、優輝は司に直接尋ねてみる。
 尤も、素直に教えるはずがないと、優輝もわかってはいた。

「そ、そうなんだ...。」

「で、何か言われたのか?少なくとも、何かきっかけがあったのだろうけど。」

「...うん。ちょっと、事情聴取の後に....ね。」

「やっぱりか...。アリシアの奴、多分面白半分で言ってただろ...。」

 明るく元気のあるアリシアの事だからと、優輝はそう言って溜め息を吐く。

「で、でもでも、別にそんな特別な事は何
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ