第3章:再会、繋がる絆
第94話「目覚める“想い”」
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ら逃げ出すように立ち去った。
「あはは!ちょっとからかいすぎちゃったかな?」
「っ〜〜!」
後ろから聞こえるアリシアちゃんの言葉に、ますます顔が熱くなる。
「....うぅ...帰ったら学校に復帰するのに、これじゃあ優輝君に顔を合わせられないよ...!」
なかなか冷める事のない熱を感じながら、好きになってしまった優輝君の事を想った。
=優輝side=
「今日から聖奈さんが復帰するって本当か!?」
「本当だよ。彼女の両親から聞いた。」
早朝の学校にて、既に来ていた友人とそんな会話をする。
今日は司が学校に復帰する日だ。
ちなみに、友人には両親からと言っているが、実際は司本人から聞いた。
「(...呼び捨てにしてる事、バレたら色々言われるだろうな...。まぁ、何とかするか。)」
そう、実は司を呼び捨てにするようになったのは学校の皆にはバレていない。
言ったら絶対に面倒な事になるからだ。
まぁ、どの道司が来たら呼び捨てにしてるのはバレるんだがな。
「...っと、来たみたいだぞ?」
「マジか!?よし、行ってくる!」
窓から校庭を眺めていると、司の姿が目に入り、友人に伝える。
ちなみに、記憶改竄について誤魔化すための留学云々の話だが、本当に士郎さん達が上手く根回ししてくれたおかげで、上手く行った。
何人かは疑問に思ったりしただろうが、時間が経てば気にしないだろう。
「.....ん?」
司の復帰を待ちわびていた生徒たちが司に群がり、僕はそれを眺める。
すると、司が僕と目が合ったんだが...なぜか逸らされた。
「(...なんだ?)」
なんというか、顔を合わせられないかのように逸らされたが...。
「...まぁ、同じクラスだし後で聞いてみるか。」
というか、あいつら群がりすぎだろ...。司が困ってるじゃん。
「と、登校するだけで疲れるなんて...。」
SHR五分前くらいに、ようやく司が教室に入ってくる。
...十分ほど前に校庭に来てたから、それだけ群がられてたんだな...。
「えっと...おはよう。」
教室に残ってた人に向けて、司は息を整えてから挨拶を交わす。
そして、そのまま僕の方へも来るんだけど...。
「.....。」
「......?」
なぜか、若干俯いた状態で沈黙している。
何かを言おうとして、またそれが引っ込んで...というような素振りを見せる。
そして、ようやく口を開いたが...。
「ゆ、ゆゆ、優輝君、お、おは、おは..ょ...ぅ....。
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