第3章:再会、繋がる絆
第94話「目覚める“想い”」
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
さに声が出ない。
「実際はただの人工呼吸なんだけどね。」
「ぇ...ぁ...っ...!...あ、アリシアちゃん!!」
からかわれたと理解して、少し怒る。
「ごめんごめん。...でも、その感じだと本当に優輝の事が好きになっちゃったみたいだねー?」
「あ....ぅ.....。」
...もう、言い訳はできない。自分でもそう思えた。
...うん。私は...優輝君の事が“好き”...なんだろう。
“聖司”としては確かに親友だけど、“司”である今はもう異性として見ているのだろう。
「前世が男とか関係ない。今の司はどう考えても女の子だよ!」
「で、でも、でも...!」
それでも、私は超えてはならない一線のような気がして、必死に否定しようとする。
「...だって、優輝君にとっても私は親友な訳で、いきなり私が優輝君の事を好きとかそんなの言っちゃったら、さすがにドン引きされるよ...!」
「そうかなー?優輝も司が女の子なのはわかってると思うけど...。」
「そう言う問題じゃないよ!嫌われたらどうするの!?」
そうなったら、私、今度こそ耐えられないよ...。
「....“嫌われたら”って考えるだけ、優輝の事意識してるじゃん。」
「あぐぅ....。」
どんどん顔が熱くなる。正直、無理矢理にでもこの話を終わらしたい。
「うー...うー.....。」
「じゃあ素直になれない司に一つ...。」
「....なに...?」
凄くニコニコしながら私にそう言ってくるアリシアちゃん。
...あの時、終始ニコニコしてたのは私と優輝君の関係を見てだったんだね...。
「まぁ、まずは優輝に助けられた時の事思い出して?」
「優輝君に...助けられた時?」
それは...アンラ・マンユに囚われていた時だろうか?
刀が飛んできて、そこへ光り輝く剣を持った優輝君が来て...。
“闇”が祓われて、私は助け出された...。
「その時の優輝、どう思ったかな?」
「どうって...えっと...。」
私を絶対に助けようと決めた瞳。ボロボロになってでも私の下へ来てくれた優輝君...。
自分の殻に閉じこもっていた私を、また“親友”と言って受け入れてくれたのは...。
「.....カッコ...よかったなぁ.....。」
今思い返してみれば、あそこまでする男性ってホントカッコいいと....。
「...ハッ...!?」
「........。(ニヤニヤ)」
嵌められた...!っていうか私単純すぎ....!
「ああもう!この話はもう終わり!終わりだよ!」
もう耐えられない。そう思って私はこの場か
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ