第3章:再会、繋がる絆
第94話「目覚める“想い”」
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ちが持ってきた山菜は美味しかったなぁ...。」
「へぇー...。」
ずっと森や山で暮らしてきたからか、椿ちゃん達は山菜を見分けるのが上手い。
だから、スーパーとかで買えるものよりも美味しかった。
優輝君の手料理だから美味しかったし。
「....なんというか、夫婦みたいだね。」
「ふう....っ!?な、にゃに言ってるのかなアリシアちゃん!?」
突然の言葉に、思わず噛んでしまう。
「....まさかそこまで狼狽えるとは思わなかったなぁ...。」
「っ....!」
私の狼狽えぶりにむしろ驚かれた事に、さらに顔が熱くなる。
「だって優輝に家から通ってもらったり、あったかは知らないけど一緒に神社で寝泊まりしたんでしょ?それに料理とかも作ってもらってただろうし、それなんて通い妻?って感じだよ。優輝は男だけどさ。」
「っ..た、確かに...そうだけど....。」
でもそれは私が無茶をしないようにするためだったし...。
そもそも、優輝君とは親友なだけで特になにも...。
「つ、椿ちゃんや葵ちゃん、それにリニスもいたからそんな“夫婦”って感じじゃ...。」
「そして何よりも、優輝の事を話している司が凄く楽しそう。それはもう惚気話なのかってぐらいに幸せなオーラを出してるよ。」
「ふえっ!?」
そそそそんな事は...ない...は..ず.....あれ?
我ながら...結構楽しかったような...。
「あ、ありえないありえない!ゆ、優輝君とは親友なだけで、それ以上でもそれ以下でも...!」
「それ自覚しきれてない典型だよ...。もう、これは確定だね...。」
「あうぅ....!」
アリシアちゃんに凄く生暖かい目で見られ、私は両手で顔を隠す。
べ、別に優輝君の事は親友としか思ってないのにぃ....!
「で、でも私は前世は男なんだから、優輝君とそんな...そんなこ..ぃだなんて!」
“恋”の部分がほとんど声に出ていなかったけど、今はそんな事は気にしない。
「前世...?...あ、そういえば優輝はあの時司の事を“聖司”って呼んでたっけ?そういう事かぁ...。なるほどねぇ...。」
「な、なに....?」
ニヤニヤと、“新しいおもちゃを見つけた”と言わんばかりの目をするアリシアちゃん。
「実はねぇ...司が目を覚ましてない間、優輝にキスされたんだよ?」
「な...ぇ、っ...ぁ....!?」
声を失う程、顔が熱くなって驚く。
キス!?優輝君が、私に!?なんで!?
「あっははは!さすがに分かりやすすぎるよ司!」
「ぇぅ.....。」
何か言い返そうとするけど、あまりの恥ずかし
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