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〜異世界BETA大戦〜 Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force
資源惑星ラガールA
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ジュールたちは窓外に舞い飛ぶスクワイエルを横目に見ながら脱出の準備を粛々と行っていた。
大気圏外から飛来したオルキス軍のスクワイエルは崖をよじ登るBETAを次々と肉塊に変えていった為、もはやジュール達は応戦の必要がなくなったのだ。
「クロノタイトはどうしますか?」ジュールたちと同じように脱出準備を行っていた技術者のリーダー格の男がジュールに尋ねた。
「そうですね・・・・・・・・。」ジュールは腕組みをして考えた。
オルキス側は当然クロノタイトを知っているし、重要な資源であるからにはその流出について神経をとがらせており、その探知方法もあるはずだ。
何らかの隠蔽処置をしたところですぐにバレるであろう事は一目瞭然である。
ミニシャトルで打ち上げて後日あらためて回収する、など色々考えてみたが、モノがモノだけに発見されたら国際問題にまで発展する事が容易に想像できた為、ここは安全マージンをとってこれまでの分析データのみを持ち帰る事にした。

「ただその辺において行くわけにもいきませんから、下層階から地上へ抜ける非常通路へでも廃棄しましよう。暴発の危険はないのでしょう?」ジュールは自分たちを収容しに屋上へ降り立つVTAのスキャナー(探知機)に反応しないであろう距離の場所へクロノタイトの入った容器を投棄する事にした。
非常通路は螺旋階段になっており、真ん中から最下層(地上)へ一直線に投棄出来るはずだ。
「ええ、起爆剤がなければ特に問題ないはずです。」技術者のリーダーが応える。
そして、部下の技術者へ非常通路の上から廃棄して来るように言った。
部下の技術者は頷くと、クロノタイトが格納されている金属製のバトンくらいの大きさの円筒を持って、兵士たちが脱出準備で走り回る中、部屋の一番奥にある最初にここへ来るときに使った非常通路の扉を開けてその中へ入った。
するとその次の瞬間・・・・・中途半端に少しだけ開いていた扉の向こうから短い叫び声とともに夥しい血が飛び散ってきた。
全員の注目を浴びながら、赤い大きな手が扉の隙間から差し込まれてきて、扉を開けた―――――。
それは腹に大きな口のある戦車級BETAだった。
ゆっくりと部屋を見回すそいつの口の周りにはべっとりと血が滴っており、たった今、クロノタイトを廃棄に行った技術者が捕食されたのは一目瞭然であった。
「全員、退避―――――!!」あまりにも急であり、ジュール中尉はそう命令するので精いっぱい、自分も逃げるのがやっとだった。
だが、彼も軍人であり、1体、2体と侵入してきて3体目が顔を出したときはもう覚悟を決めていた。
ジュールは撤退の為、部下が床に投げ捨てた残エネルギーわずかなレーザー機関銃を拾って構える。
1体を打倒して、2体目を倒そうと引き金を絞ったとき――――カチンと乾いた音がした。
「むぅ・
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