陽だまりのダークナイト
カーミラ側×暇人なアザゼル
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だったが、これについての原因は我が主から淡々と語る。
現所有者になってから色々試した事も加えて、誇り高き二天龍がアレに触れると心の不調を他者に説明している。力とプライドの塊と称される地上最強のドラゴンが、ゲーム前に不調となった事に関する話を聞いて頷く。
「なるほど。では心労の原因は分かりましたが、わざわざここを訊ねてくる程ではないように見えますが」
「俺がカウンセラーの資格を持ってたとしてもそれは人間限定とされてきた。色々と試したが、一番の効果は現世に出て鍛錬する事なのだと思っていたが」
「精神疲労は人間と同じではないと感じた一誠さんと言う事ですか。大体の事情は分かりましたが、いくつかの対処法をすれば精神疲労は無くなると思いますよ」
「永久と言われる時間の中で、話し掛けたのは俺と一誠のみ。歴代所有者はアルビオンらの声を無視していたが、やはりここに来てよかった」
玄奘三蔵との会話は私達でも癒しと感じるような効果だが、ドラゴンの精神構造はこんなにも繊細なのだと気付いた。我が兄弟と言えるミドガルズオルムも深海の中で眠り続けてるが、一度終末を待たないで起こされたと主から聞いた事がある。まだ仲間になる前だが、そもそも我ら達の情報を聞く為に起こしたのだと。
「三蔵よ。ついでに聞いておくが、神器の深奥に存在する歴代残留思念達。その一部らがいつまで経っても奥から出てこないのだが、これに関して俺らはどうすれば良いのか」
「いくら創造神様であっても人間社会に住み続けた貴方でもお悩みがあるのですね」
「そりゃ一誠にしか分からん事だな。俺っちらには」
「そうね。いくら仲間でも神器の奥に居る者までは私達じゃ解決しないにゃ」
黒歌と美猴の言う通り、何千何億生きてきたと言われてる創造神黒鐵である我が主にも悩みは存在する。それを解決するのは何も部下からではなく、我らが近くに居れば自然と解決へと進む。悩みを聞いてカウンセリングは二時間程続くが、相談も終わり棚から薬品の入った瓶や干された薬草などを取り出して薬を調合する気のようだ。
「それではお薬を調合しますが、一誠さんはこちらで見学していて下さい。私から教わる知識も必要だと仰ってましたし」
「ああ。俺らは端末でメモを取るよ、ルフェイも端末を起動させて動画として記録を頼む」
「分かりました」
「やっぱここに来て正解だったわね」
話術も見事であり、ドラゴンの性質を考慮して朗らかに相談を熟していた。ドライグとアルビオンも会話を途切れさせる事もなく、カウンセラーとして玄奘三蔵に悩みを打ち明けたのか。我が主とヴァーリも安心して見守ってたが、いくつかの質問に関して答えていた。薬を調合し始めて三十分程で完成し、薬の入った品物を主とヴァーリに渡す。
「茶色の
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