陽だまりのダークナイト
カーミラ側×暇人なアザゼル
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猫又姉妹の言う通り、徐々に人影が現れて姿を見せたのは道士服に身を包んだ初老の男性。柔和な表情で私達に問い掛けてきた。
「貴方達ですね?お話は闘戦勝仏・・・・孫悟空から聞いております」
「お、やっと会えて光栄だ。案内を頼む」
「力を感じないと思えば納得しましたが、詳細は後程聞きますのでこちらへ」
我が主に対して驚きもしたが、今はこの男性に付いて行くしかない。案内で辿り着いたのは、石造りの質素な小屋であり、通された室内も簡素な物で必要最低限の生活用具しか置いてない。その生活用具も我が主達のような代物ではなく、どれも見た事がない古い代物で中には木や竹で編まれた物ばかり。鉄製品はハサミや茶釜ぐらい。
「どうぞこちらへ、一緒に来た方はそちらの椅子に座って下さい」
「これはこれで学び甲斐がある。やはり来た意味はあった」
「ドライグらを呼んだ方がいいですよ。一誠先輩」
「忘れてたぜ。ヴァーリ」
我が主とヴァーリの掛け声で呼んだ小型ドラゴンと化したドライグとアルビオン。私達親子はルフェイ嬢付近に居るが、初老の男性はドライグとアルビオンが現世に召喚されても驚く様子はなかった。恐らく事前に知らされてたのだろうが、物静かで立ち振る舞いも落ち着いている。
「お話通りで現世に召喚した方が早かったですが、改めて初めまして。創造神黒鐵様」
「今は兵藤一誠としてだからな。そっちも旃檀功徳仏殿と呼ばれたくないだろ?」
「これは失礼しました、確かに私は旃檀功徳仏ですが玄奘三蔵で過ごしてます。お互い改まった名で呼ぶ事はないですね、私は一誠さんと呼ばせてもらいます」
「俺も三蔵と呼ばせてもらうよ。話はアイツから聞いてるだろうが、今回はコイツらのカウンセリングと今後の知識に必要なのでな」
我が主と話してる相手は『西遊記』に記された高名な法師で、経典を求めて初代孫悟空と玉龍と弟子達率いて天竺に至った高僧。経典を持ち帰り様々な功績を成して仏となった伝説の存在なのだが、このような異様な濃霧が漂う山奥の秘境で一人ひっそりと住んでるらしい。この仏が二天龍のカウンセラーとして初代孫悟空に紹介された。話だけは通してもらい、こちらは途中まで空間切断で来たから徒歩だ。
「それではいくつかお話をしましょうか、ドライグ殿にアルビオン殿」
「よろしく頼む、それと俺らを呼び捨てにして構わん。相棒らも同じ事を言うはずだ」
「ではそうさせてもらいますが、宿主である一誠さんとヴァーリさんにも二天龍の様子を伺います」
「頼む。コイツらの心労については俺も頭を抱えてたからな」
と言う感じで玄奘三蔵法師と二天龍と言う妙な組み合わせのカウンセリングが始まる。まず二天龍側からで最近どうして調子が悪いのか
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