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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十二話 要塞対要塞です。
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ン中将がせき込んで聞いた。
「要は理由付けが必要なのでしょう?要塞を制圧できるのであれば、閣下からシトレ大将に意見具申すればいいだけの事ですし、要塞が制圧できないのであれば、詳細な報告書を添えて国防委員長に報告するだけの話ですから。」
それを威力偵察という名前の出撃で確かめるのだ、とヤン・ウェンリーはまとめた。
「一度や二度の攻撃で落とせないことははっきりしているではありませんか。それを今更正攻法で攻め寄せるなんて・・・・。」
ティファニーがあきれ顔をしている。転生者であるからヤン・ウェンリーの力量はよく知っているはずなのだが、実際にこうして話をしていると、どうも頼りないどこかの大学助手のように思えてきてしまう。
だが、ヤン・ウェンリーが策を話し始めると、俄然一同の顔色は変わり、身を乗り出して彼の話に聞き入ったのである。


他方――。


帝国側の4大将はすぐに協議をまとめ、ロイエンタール艦隊とミッターマイヤー艦隊が出撃することとなった。「言い出したからには本人が前線に立たなくてはな。」という両人に対してフィオーナもティアナも反駁するすべを持っていなかったのである。だが、ここで戦死でもされたらたまったものではないので、フィオーナはティアナに後詰を頼むこととした。
「どうも嫌よね、私たち、ヤン・ウェンリーを恐れること子羊が狼を恐れるがごとし、じゃない。誰かさんの言葉じゃないけれど。」
「ううん、狼じゃないわよ。北欧神話のヘルなのよ・・・・。」
ブルブルッと身震いしたフィオーナは浮かぬ顔で、
「ティアナの事を笑えないわ。私だってヤン・ウェンリーと戦うのは御免こうむりたいもの。でも、あの人がラインハルトと戦うことになるのはもっと嫌!だからここでどうあってもあの人を制しなくちゃ。」
「わかっているわよ、フィオ。あなたは要塞をお願いね。ロイエンタール、ミッターマイヤーの後詰は私がきっちり果たして帰るから。」
フィオーナは親友の手を握った。それを握り返したティアナはすぐに要塞から飛び出すと、自分の艦隊旗艦フレイヤに戻ってきた。これは高速戦艦をさらに改良し、出力を大幅に増幅させた最新鋭艦で、滑らかな流線形を有する艦の前部はパーツィバルを連想させるが、後方の重力エンジンはガルガ・ファルムル並の出力を備えている戦艦である。北欧神話の女神の一人で「戦い」を冠する彼女の名前をもらった新鋭戦艦はその主同様早くも仕留める獲物を物色しているかのように前方の大要塞をにらんでいた。その大要塞と自分の艦隊の間には既に配置を完了している帝国の双璧の艦隊がいるが、その陣容はいささか奇妙なものであった。

ロイエンタール、ミッターマイヤー艦隊はその総勢を21手に分けて布陣していたのである。当初ティアナはそれを聞いたとき「戦力分散の典型例じゃないの!?」と思
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