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第八十二話 要塞対要塞です。
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、そしてフィオーナとティアナ、ロイエンタール、ミッターマイヤー以外の起立していた人間は軒並み吹き飛ばされるか、床にたたきつけられてボウリングのピンのように転がり、苦痛と衝撃の表情を並べていた。
「被害状況を報告しろ!!」
ケンプがかろうじて制御装置につかまって転倒を免れながら叫ぶ。
「R−26ブロック、R―28ブロック大破!応答ありません!!・・・・全滅です!!」
「全滅?!」
ケンプが愕然となった。数千人からの兵が詰めていたはずのブロックは一瞬にしてその兵士ごと消滅してしまったのである。一同がそのことに感想を抱く余裕などなかった。
「第二波、来ます!!」
前の砲撃以上の衝撃がイゼルローン要塞全体を襲った。この時ほど指揮官、とくに上級指揮官ほど己の無力さを呪ったことはない。今展開されているのは戦闘ではなく一方的な屠殺だったからだ。行う方はいいが、被害者の方はたまった物ではない。
「ケンプ中将!!」
フィオーナが叫んだ。
「要塞を前進させてください!!」
「なんですと!?」
ケンプは指示を聞き違えたのかと思った。イゼルローン要塞には敵移動要塞建設の報告が入ってから、突貫工事によって移動装置が備え付けられている。数十基に及ぶエンジンとワープエンジンが分厚い装甲をもって備え付けられているのだ。移動は可能であるが、要塞を前進させるということはみすみす砲火の前に姿をさらし、撃ってくださいと言わんばかりではないか。
「そうか、引力というわけだな。」
ロイエンタールの問いかけにフィオーナがうなずいた。
「はい。イゼルローン要塞と敵要塞の質量による潮汐力を利用してこちらの装甲を厚くします。」
オリジナリティのない作戦であるが、この場合これしかとりようがないとフィオーナは判断したのである。
「敵の主砲がこちらの装甲を凌駕したら!?」
ティアナの鋭い眼差しと共に浴びせられた問いかけに、フィオーナは2秒ほど固まったが、すぐに首を振って、言った。
「それしか手はないわ。私たちに後退はできない。後退するにも時間がかかるし、その間敵に狙い撃ちされれば被害は甚大になるもの。」
ティアナは苦い薬膳スープを飲んだときに見せる嫌な表情を浮かべながらうなずいた。フィオーナに対してではなく、回廊に侵入するなり大胆不敵な砲撃を仕掛けてきた敵と、ここにいて何もできない自分に対して憤りを覚えていたのである。
「了解した。ただちに用意にかかります。」
うなずいたケンプは矢継ぎ早に指示を下したが、長くはかからなかった。1分後には要塞は敵要塞に向けて前進を開始していたのである。その3分後には再び敵要塞からの砲撃がイゼルローン要塞に命中。R−109ブロックとR−74ブロックが将兵もろとも消し飛んでしまった。
「射程に入り次第、トールハンマーを発射!!」
衝撃が
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