ガンダムW
1632話
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うしたってこっちが有利なのだ。
それに加えて、パイロットとしての技量差もあるのだから。
それでも自慢ではないが、俺を相手に模擬戦が出来るというのは宇宙での戦闘に慣れるという意味ではかなり有利だ。
そんな訳で、綾子には何度となくドーバーガンのビームに機体を呑み込まれるという経験をして貰った。
勿論ドーバーガンの威力は最小限であり、綾子のトーラスに被害らしい被害はなかったのだが。
敢えて被害を言えば、綾子が微妙に落ち込んだところか。
「ほら、落ち込むなって。俺が言うのも何だが、俺以上のパイロットなんて、多分この世界にいないんだから」
「……ふん。それが分かっていても、悔しいものは悔しいんだよ」
模擬戦終了後、食堂で落ち込んだ綾子を慰める。
落ち込むというか、悔しそうというのが正しいけど。
だが、それでも負けん気をなくしたりせず卑屈になったりしないのは、綾子らしいよな。
半サーヴァント云々という問題ではなく、あくまでも綾子本来の性格からのものだ。
「ほら、夕食を食べたらまたやるんだろ?」
「勿論だ。次こそアクセルに勝ってやる」
宇宙に来て良かった事の1つに、時間によって外の明るさが変わらないというのがある。
地上では朝、昼、夜と変わっていくが、宇宙ではそのようなものはない。
……まぁ、それでも外が宇宙空間で暗いままってのはあったりするんだが。
ともあれ、時間に関係なく訓練が出来るというのはありがたい。
勿論、普通なら宇宙軍の規則や生活時間に則って行動しなければならないのだが、俺達の場合はシャドウミラーとして独自行動を許されている。
その辺りを考えれば、便利なのは間違いない。
連合軍の中にはそんな俺達の行動を面白く思わない奴もいるのだが、現在の俺達はそんな状況に構っていられる程に余裕はなかった。
やっぱり宇宙空間ってのが大きいんだよな。
俺の場合は機体を撃破されても全く問題なく生身で生きてられるが、綾子の場合はそんな訳にはいかない。
……半サーヴァントではなく、しっかりとしたサーヴァントであれば話は別だったかもしれないが。
これが地球なら、綾子も機体が撃破された時に死ぬという可能性はあまり考えなくてもいいんだが。
やっぱり宇宙というのは、色々と大きい。
「おーおー、綾子もやっぱり人の子だね。苦手な戦場はあるのか」
夕食を手に、デュオが俺の隣に座る。
「仕方がないだろ。シミュレータとは色々と違うんだから。それより、デュオは1人か?」
「ん? ああ、五飛はちょっと用事があるとかって言ってたな。どんな用事かは分からないけど」
「五飛が用事、ね」
その事に、少し疑問を抱く。
これがデュオなら、そこまで不思議な訳じゃない。
元々
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