ガンダムW
1632話
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のよ』
『いやいや、それはないだろ。……凛、ありがとな』
『何よ? 別に私は何もしてないわよ?』
『ふふっ、そういう事にしておくよ』
通信に割り込んできた凛とのやり取りを終えた綾子は、見て分かる程に動きが良くなった。
勿論すぐにMSでの戦闘を……ましてやMDとの戦闘を行える程ではないにしろ、間違いなく先程までよりは大分動きがいい。
どうやら緊張していたらしいな。
それを、さっきの凛の言葉で解され……ある程度の実力を発揮出来るようになった訳だ。
「いい調子だな。さっきよりは大分いいぞ」
『ふふん。そうだろう? これがあたしの実力だからね』
綾子の方も、俺の言葉にそう返すだけの余裕は出来たらしい。
多少ぎこちないながらも、純白のトーラスが宇宙空間を飛び回る。
そして一度ある程度動けるようになれば、半サーヴァントの身体能力を持っている綾子にとって、見る間に宇宙へと慣れていく。
この辺り、多分半サーヴァントってだけじゃなくて、元々の綾子の素質とかもあるんだろうな。
「よし、大分慣れてきたな。じゃあ、少し模擬戦やってみるか」
『うえ!? 本気か、アクセル!?』
まさかこの時点で模擬戦をする事になるとは思わなかったのか、綾子から驚愕の声が返ってきた。
映像モニタでは、パイロットスーツに身を包んだ綾子が、その声同様の驚愕の表情を俺に向けている。
だが、俺がそれに返すのは、当然というべき頷きのみ。
「そうだ。知っての通り、今は色々と時間がないからな。少しでも早く綾子を戦力として使えるようにしないといけない。……綾子も、嫌だろう? 自分がシャドウミラーの中で足を引っ張るのは」
その言葉が切っ掛けになったのだろう。綾子はその目に負けん気の強い反発心も露わに口を開く。
『いいさ、やってやろうじゃないか』
計算通り……って程に計算通りな訳じゃないんだけどな。
実際、綾子は基本的に負けず嫌いだ。
そんな綾子が足を引っ張るのかと言われれば……それは、当然大人しく引き下がる訳がない。
こうして自分から模擬戦を引き受け、少しでも自分の能力を上げようと考えるのは、当然だった。
「ビームの威力は最小限にな。マシンキャノンは……まぁ、使う事もないだろうけど、一応ペイント弾に変えて貰ってある」
その言葉に手加減されていると少しだけ不満そうな綾子だったが、そもそも今回の模擬戦は、あくまでも綾子に宇宙での戦闘を体験して貰う為の模擬戦だ。
どうしたって、こっちが手加減する必要があるのは間違いなかった。
『分かったよ。じゃあ、それで』
こうして、俺達の模擬戦が始まるが……まぁ、その結果がどうなったのかは、考えるまでもない。
元々MSの性能差がある以上、ど
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