暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1631話
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分からないが。

「連合軍がそういう風に言われるのは、素直に嬉しいですね」

 俺の方を見た凛の様子には気が付かなかったのか、シルビアは連合軍が褒められた事に笑みを浮かべながらそう凛に言葉を返す。
 上手い具合に猫を被っているな。
 そんなやり取りをしながら歩き続け……やがて目的地なのだろう部屋の前に到着した。

「ここでセプテム将軍がお待ちです」

 その言葉と共に扉が開き、俺達は中に入る。
 するとそこには地上で何度も顔を見たセプテム、それとセプテムの息子のギンターに、父親の……名前は何だったか? 一応宇宙に上がる前にデータでは見てきたんだが……ああ、そうそう。クラレンスだった。そのクラレンスの姿があった。

「良く来てくれた、アクセル。歓迎する」

 俺の姿を見て、セプテムが嬉しそうに立ち上がり、こっちに近付いてくる。
 初めて会った時には思いきり敵対的な態度だったのが、よくもまぁ、こんなに変わったものだ。
 勿論それを狙って色々と動いたのも事実だし、トーラスの件でこっちに借りがあると思わせたのも大きいんだが。
 また、新たに現れた俺よりも、元々不満を持っていたOZという存在があったというのも大きい。

「バートン財団の件では、色々と苦労しているみたいだな」
「ああ。まさか、OZ以外にもあのような集団がいたとは……」

 苦々しげな表情を浮かべるセプテムだったが、それは考えが甘いと言わざるを得ない。
 最近になってこそノベンタがコロニーに対して宥和政策を行うと明言したが、それ以前はかなりの圧政をしていたのだ。
 当然ながら、コロニーの住人は連合軍に対する恨みを持っている者も多いだろう。
 また、レディ・アンの色仕掛けであっさりと陥落するような人物が上層部にいるコロニーもあるとなれば、寧ろこの展開は自然ですらあった。

「今までの結果だな」
「そう言わんで下さらんか、お客人。元々息子が将軍になった時には、既に少し前のような状況になっておったのじゃ。全ての責任は儂のような年寄りが負うべきものじゃよ」

 クラレンスがそう告げ、小さく頭を下げてくる。
 ギンターよりも小さいが、迫力という意味では現役のセプテムにも決して負けてはいない。
 普通この手の仕事は第一線を退けば、すぐに衰えがくるものなんだが。
 例えば今まで第一線で活躍していた人物が定年退職をして数ヶ月が経つと、信じられない程に衰えている……という話はよく聞く。
 逆に言えば、第一線で働き続けていれば、一定の若さを保っていられるってことなんだが……シャドウミラーのメンバーじゃあるまいし、不老って訳にはいかないだろう。
 そういう意味だと、魔法使いの近右衛門はともかく……オーブのウズミ辺りはそろそろ年齢的にどうなんだろうな。
 
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