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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第四話 アルレスハイム星域の会戦
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し上げた、気に入っていただければ幸いだと。そして私がヴァンフリート4=2について知っていたと。大尉もキャゼルヌ大佐も明日からは当分眠れない日々が続くでしょう。今回の件のお返しです」
そう言うとヴァレンシュタイン中尉はクスクスと笑い始めました。
バグダッシュ大尉、ヴァレンシュタイン中尉は間違いなく破壊工作員です。帝国のスパイかどうかは分かりません。もしかすると余りにも危険なので帝国から追放されたのかもしれません。有り得る話だと私は思います。
彼は最強にして最凶、最悪な存在なのです。人類史上、彼ほど危険な人物は居ません。能力もそうですが何より性格が危険です。意地悪でサディスト、他人を追い詰め苛めるのを何よりも楽しみにしています。私達が苦しんでいるのを見て喜んでいるのです。
でも誰もそれに気付こうとはしません。彼は天性の偽善者で自分を有能で誠実で信頼できる人間だと周囲に思わせるのです。そして女性にはあの優しげな微笑を向けることで虜にしてしまいます。
中尉が私にお茶にしましょうと優しく誘ってきます。私は断わる事ができません。美味しいお茶と美味しいお菓子、そして優しげな微笑……。危険だと分かっていても断わる事ができないのです。私が断われば彼は他の女性を誘うでしょう。犠牲者を最小限にするには私が犠牲になるしか有りません……。
艦隊がハイネセンに戻るのが何時になるのか分かりません。ですがその間、ミハマ・サアヤ少尉はヴァレンシュタイン中尉とお茶を飲み続けます。それが私の任務だと信じています……。
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