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ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
51部分:雷帝その四
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を突き出した。右手が雷球に包まれ緑の電光が光線となりスカサハを襲う。スカサハは咄嗟に高く跳躍し反転してかわす。
「月光剣!」
 ラクチェが勇者の剣を思い切り横に一閃させた。イシュト−は後ろに跳んだ。左手に赤い炎が燃え上がる。
「ボルガノン!」
 ラクチェの足下に炎を撃つ。危機を察したラクチェは横に跳んだ。彼女が今までいた場所で大爆発が起こる。
「まさか二人掛かりで倒せないなんて・・・・・・」
「何て奴なの・・・・・・」
 必殺の一撃を難無くかわされ逆に高位魔法を浴びせられた二人は呟く。額に汗が流れている。
「流石は解放軍きっての剣の使い手達だけのことはある。見事だ。だが私の相手をするにはまだ役不足だな」
 イシュトーは腕に雷と炎をたゆらせながら言った。
「最後まで闘いたいが生憎私は撤退しなければならない。それで失礼させてもらおう」
「悪いがもう一勝負願いたい」
「誰だ!?」
 声の主が歩いて来た。黒い神に濃紫の瞳を持つ男だった。シャナンである。
「シャナン様・・・・・・」
「如何に御前達でもまだこの男の相手は無理だ。私が行こう」
「解かりました」
 二人は退いた。シャナンとイシュトーは互いに向かい合った。 
「イザークのシャナン王子・・・・・・。お会い出来て光栄です」
 雷と炎を収めイシュトーは頭を垂れた。

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