第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#49
FAREWELL CAUSATION\〜Abstinence Paradox〜
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ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!
「……」
終焉の光、その交叉点に幻霊と共に立つ少女。
民族衣装の裾を戦風に流し瞳には確固たる意志を込め
与えられた役目を完遂した事を実感する。
スタンド能力に拠る、ピニオン全樹一斉破壊。
ティリエルに警戒すらさせず始まった時には
“既に終わっている”
能力の特性を最大限に活かしきった秀逸の戦果。
スタンド使いとフレイムヘイズ、
紅世の徒の強者が一同に集結した一大総力戦。
この戦いに於ける最大の不確定要素が彼女、
吉田 一美の存在であった。
偶発的にスタンド能力に目醒めた為、
敵は無論味方にさえもノーマーク、
唯一ほぼ風説で存在を聞いていた者も
“スタンド使いは引かれ合う” という法則へ拠った過ぎない。
シャナや承太郎ではこうもスムーズにコトは運ばなかったであろう。
絶大なパワーもスピードも、裏を返せばそれだけ存在感があるというコト、
同時にティリエルほどの遣い手が起動最低限の容量で
ピニオンを展開するとは考えられない、
必ず2〜3機は余裕を造る筈。
ピニオン破壊に向かった承太郎を追撃せず
ソラトと共闘していたのはコレが理由である。
最悪でも一機残っていれば(その精度は落ちるが)回復は行えたのだ、
防衛に主力を注ぐのは2機以上落とされた後でも十分間に合う、
しかもソレに加え――
だが少女は知らなかった、その防衛に任る2強、
紅世の徒の中でも屈指の強さを誇るシュドナイ、
果てはイルヤンカに至るまでジョースターの血統の男に倒されたコト。
そしてその影で、瞬間移動と時間差破壊、
反 応 迎 撃しか出来ないピニオンには
正に「天敵」と云って良い少女が動いていたコトを。
無論、承太郎に彼女の能力を知る術はない、
だがエリザベスが彼女を連れてきた事で
己の曾祖母を信用しその可能性に賭けた。
尊敬する者が彼女を信じるなら自分もそれを信じられる、
過程や経緯はどうでもイイ、
戦場なら能力を持っていれば立派な戦力、
後はどれだけ勇気と覚悟を搾り出せるか、
中途半端な気持ちで、いざとなれば誰かが助けてくれる等と
考えていなければそれでイイ。
そしてその期待に彼女は見事応えてみせた、
与えられた役目を彼女なりの思考と機転、精神で全うし
その認識はないが敵の牙城を撃ち砕いた、
コレが『スタンド使い』、吉田 一美の初陣だった。
「やれば……出来るんですね、私なんかでも。ねぇ、ライトちゃん」
躰にも心にも相当の傷を負ったが、
それでも懸命に役目をやり果した本体を
何より
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