5部分:峡谷の戦いその一
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オイフェの言葉も耳に届かず五人はセリス達の方へ馬を走らせた。
「全く気楽なものだ。これからの苦労も知らずに」
と溜息をつくオイフェであった。そして後ろに控える騎士の方へ振り向いて言った。
「済まないな、大変な戦いに巻き込んでしまう」
と申し訳無さそうに言った。しかしその騎士は明るい笑い声をあげて言った。
「何言ってんですか。俺は解放軍に志願して入ったんですよ」
明るい笑顔が良く似合う若者である。金の髪に茶の瞳、皮鎧の下に緑の服とライトブラウンの服を着ている。
「帝国、特にここのダナン王やレンスターのヒルダとその下にいる連中の酷さは口では言い表せません。俺は大陸中を回ってそれをよく見ましたよ」
それまで明るかった騎士の表情が暗いものになってきた。
「フェルグス・・・・・・」
オイフェは若者の名を呼んだ。フェルグスは言葉を続けた。
「そんな連中滅んでしまえばいい。罪の無い人達が虫みたいに殺されていくのはもう見たくないんですよ。だから俺は解放軍に入ったんです。解放軍ならあの連中をぶっ潰せる。オイフェさん達を見てそう感じたんです」
「そうか・・・・・・」
オイフェはレスター達の行った方を見た。仲間の歓声をもって迎えられている。
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