第四十五話 成敗その十二
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「だから安心してくれよ」
「それじゃあ」
「そして御前が神戸に戻ってもな」
その時もというのだ。
「俺達は友達同士だからな」
「ずっとよね」
「だから安心しろ、俺達はずっと友達だ」
「友達として」
「これからも一緒だからな」
「それじゃあね」
「卒業したら戻って来いよ」
神戸、彼等が生まれ育った街にというのだ。
「そうしろよ」
「うん、じゃあね」
「そしてまた一緒に遊ぼうな」
「そうなりましょう」
優花は龍馬にも笑顔で応えた、そしてだった。
学校に通えまたこれまでの生活も送れる様になった、優花は何とか今回の危機を乗り切れたことにとりあえず安心しつつだった。優子達を送ってから。
ゆっくりと寝た、そして翌日学校に行くとだ。
「あら、病気治ったのね」
「大丈夫?」
「結構休んでたけれど」
「身体の方は」
「ええ、すっかりよくなったわ」
真実を隠してだ、優花はクラスメイト達に笑顔で応えた。
「入院していたけれど」
「それならよかったわ」
「色々と大変だったわよね」
「けれどお勉強でわからないことがあっても安心して」
「教えられることなら教えてあげるからね」
「有り難う、何かあったら」
勉強で困った時はとだ、優花も言った。
「お願いね」
「わかったわ、じゃあね」
「何でも言ってね」
「私達友達だから」
「ずっと心配してたし」
クラスメイト達は口々に言う、そして彼女達の言葉を聞いてだ。
優花は自分は学校にも友達がいることを実感した、自分は長崎でも決して孤独ではないことも。そして心から微笑んでいると。
その優花にだ、クラスメイト達はこんなことも言ってきた。
「ねえ、衝夫捕まったらしいわよ」
「あっ、そうなの」
優花は知らないふりをして応えた。
「あの先生そうなったの」
「ええ、何か佐世保で現行犯でね」
それでというのだ。
「掴まったらしいのよ」
「変なジャーナリストも一緒らしいわね」
「昨日私メールで連絡受けたわ」
「私もよ」
「あいつ佐世保によく行ってたしね」
「基地がどうとかで」
「基地で何かやらかしたのかしら」
事情を知らないクラスメイト達はこう話した。
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